マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

愛知工科大学の過去問【2023年工学部一般入試】

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解いた数学の問題をマーク方式にして公表するブログです!管理人のRedchopperです!よろしくお願いします!

目次

今回の問題
問題の難易度について
第1問
第2問
第3問
第4問
第5問
第6問
いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

今回の問題

2023年愛知工科大学工学部の一般入試で出題された問題です。

2024年度の入試問題は公開されたら解いていこうと思います。

問題の難易度について

難易度は☆☆☆です。

2022年までと同じく第1問が記述式の問題、その他はマーク式の問題です。そこまで難しい問題は無いです。

難易度表記については以下の記事をご参照ください。

red-red-chopper-mathmatics.hatenablog.com

問題と問題の解説(第1問)

第1問

第1問の解説

 x^{2}+y^{2}-4x-6y+12=0の式を変形すると

 (x-2)^{2}+(y-3)^{2}=1

となります。これにより、中心が (2,3)、半径が 1の円であることがわかります。

直線 y=mx+2とこの円との交点を仮に P,\ Qとおきます。

 PQ=\sqrt{2}のとき、円の中心から直線 PQに下した垂線の長さを dとすると、三平方の定理より

 \begin{eqnarray*} d^{2}&=&1^{2}-\left( \frac{\sqrt{2}}{2}\right) ^{2}\\ &=&\frac{1}{2}\end{eqnarray*}

ですので \displaystyle d=\frac{1}{\sqrt{2}}となります。また、点と直線の距離の公式を用いると

 \displaystyle d=\frac{|2m-3+2|}{\sqrt{m^{2}+1}}

となりますので

 \displaystyle \frac{1}{\sqrt{2}}=\frac{|2m-1|}{\sqrt{m^{2}+1}}

が成り立ちます。この方程式を解くと

 \begin{eqnarray*} \frac{1}{\sqrt{2}}&=&\frac{|2m-1|}{\sqrt{m^{2}+1}}\\ \sqrt{m^{2}+1}&=&\sqrt{2}|2m-1|\\ m^{2}+1&=&2(2m-1)^{2}\\ m^{2}+1&=&8m^{2}-8m+2\\ 7m^{2}-8m+1&=&0\\ (7m-1)(m-1)&=&0\end{eqnarray*}

となりますので、求めるべき mの値は \displaystyle m=\frac{1}{7},\ 1となります。

問題と問題の解説(第2問)

第2問

第2問の解説

 t=\sin{\theta }+\cos{\theta }とおくと

 t^{2}=1+2\sin{2\theta }

となりますので、 \sin{2\theta } tで表すと \sin{2\theta }=t^{2}-1となります。

したがって、初めの方程式は tで表すと( tの降べきの順に整理して)

 2t^{2}+2\sqrt{6}t-9=0…①

となります。

 tのおき方から

 \begin{eqnarray*} t&=&\sin{\theta }+\cos{\theta }\\ &=&\sqrt{2}\sin{\left( \theta +\frac{\pi }{4}\right) }\end{eqnarray*}

と変形できます。したがって、 tのとりうる値の範囲は 0\leqq \theta \leqq \pi より

 -1\leqq t\leqq \sqrt{2}

となります。よって、 t2次方程式①を解の公式を用いて解くと、 tのとりうる値の範囲に注意すると

 \displaystyle t=\frac{\sqrt{6}}{2}

となます。したがって

 \displaystyle \sin{\left( \theta +\frac{\pi }{4}\right) }=\frac{\sqrt{3}}{2}

となりますので、これを満たす \theta の値は \displaystyle \theta =\frac{\pi }{12},\ \frac{5\pi }{12}となります。

問題と問題の解説(第3問)

第3問

第3問の解説

 Dは辺 BC 2:1に内分する点ですので

 \begin{eqnarray*} \overrightarrow{AD}&=&\frac{\overrightarrow{AB}+2\overrightarrow{AC}}{2+1}\\ &=&\frac{1}{2}(\overrightarrow{AB}+2\overrightarrow{AC})\end{eqnarray*}

となります。また、 \triangle ABCは一辺の長さが 1の正三角形なので

 \begin{eqnarray*} \overrightarrow{AB}\cdot \overrightarrow{AC}&=&|\overrightarrow{AB}||\overrightarrow{AC}|\cos{\angle BAC}\\ &=&1\times 1\times \frac{1}{2}\\ &=&\frac{1}{2}\end{eqnarray*}

となります。これらを用いると

 \begin{eqnarray*} \overrightarrow{AB}\cdot \overrightarrow{AD}&=&\frac{1}{3}|\overrightarrow{AB}|^{2}+\frac{2}{3}\overrightarrow{AB}\cdot \overrightarrow{AC}\\ &=&\frac{1}{3}+\frac{1}{3}\\ &=&\frac{2}{3}\\ |\overrightarrow{AD}|^{2}&=&\frac{1}{9}|\overrightarrow{AB}+2\overrightarrow{AC}|^{2}\\ &=&\frac{1}{9}|\overrightarrow{AB}|^{2}+\frac{4}{9}\overrightarrow{AB}\cdot \overrightarrow{AC}+\frac{4}{9}|\overrightarrow{AC}|^{2}\\ &=&\frac{1}{9}+\frac{2}{9}+\frac{4}{9}\\ &=&\frac{7}{9}\end{eqnarray*}

したがって、 \displaystyle |\overrightarrow{AD}|=\frac{\sqrt{7}}{3}となります。

また、 \cos{\angle BAD}の値は

 \begin{eqnarray*} \cos{\angle BAD}&=&\frac{\overrightarrow{AB}\cdot \overrightarrow{AD}}{|\overrightarrow{AB}||\overrightarrow{AD}|}\\ &=&\frac{\frac{2}{3}}{1\times \frac{\sqrt{7}}{3}}\\ &=&\frac{2}{\sqrt{7}}\end{eqnarray*}

となります。

最後の問題については

 \begin{eqnarray*} |\overrightarrow{AD}+t\overrightarrow{AB}|^{2}&=&t^{2}+\frac{4}{3}t+\frac{7}{9}\\ &=&\left( t+\frac{2}{3}\right) ^{2}+\frac{1}{3}\end{eqnarray*}

となりますので、 tが実数全体を動くとき、 |\overrightarrow{AD}+t\overrightarrow{AB}| \displaystyle t=-\frac{2}{3}のとき最小値 \displaystyle \frac{1}{\sqrt{3}}をとります。

問題と問題の解説(第4問)

第4問

第4問の解説

与えられている関数は次のように変形できます。

 \displaystyle y=2x+1+\frac{2}{x-2}

よって、曲線 Cの漸近線は直線 x=2と直線 y=2x+1です。

また、与えられている関数の導関数

 \displaystyle y^{\prime }=\frac{2(x-1)(x-3)}{(x-2)^{2}}

となります。これにより、曲線 Cの原点における接線の方程式は \displaystyle y=\frac{3}{2}xであることがわかります。

また、この関数は x=1のとき極大値 1 x=3のとき極小値 9をとることもわかります。

曲線 C x軸との交点の x座標は

 \displaystyle \frac{2x^{2}-3x}{x-2}=\frac{x(2x-3)}{x-2}

より、 x=0 \displaystyle x=\frac{3}{2}です。したがって、曲線 C x軸とで囲まれる部分の面積は

 \begin{eqnarray*} \int_{0}^{\frac{3}{2}}\frac{2x^{2}-3x}{x-2}dx&=&\int_{0}^{\frac{3}{2}}\left( 2x+1+\frac{2}{x-2}\right) dx\\ &=&\left[ x^{2}+x+2\log{|x-2|}\right] _{0}^{\frac{3}{2}}\\ &=&\frac{9}{4}+\frac{3}{2}+2\log{\frac{1}{2}}-2\log{2}\\ &=&\frac{15}{4}-4\log{2}\end{eqnarray*}

となります。

問題と問題の解説(第5問)

第5問

第5問の解説

(1) 0を含む数字の組み合わせは

 (0,1,2,3),\ (0,1,2,4),\ (0,1,3,4),\ (0,2,3,4)

 4通りあり、この 4つの数字で4桁の整数は

 3\times 3\times 2\times 1=18通り

できます。

 (1,2,3,4)の組み合わせでできる4桁の整数は 4!=24通りできますので、作ることができる4桁の整数は

 18\times 4+24=96通り

あります。

(2)偶数は

・□□□ 0

・□□□ 2

・□□□ 4

のパターンが考えられます。

□□□ 0のパターンは□に 1,\ 2,\ 3,\ 4の4つの数字の中から3つ選んで、その選んだ数を並べればいいので 3!\times 4=24通りの4桁の数が作られます。

□□□ 2のパターンは□に 0,\ 1,\ 3,\ 4の4つの数字の中から3つ選んで、その数字を並べればいいのですが、 0を含む場合は一番左に 0が来る場合を除かなければいけません。このとき、できる4桁の整数は 18通りあります。

□□□ 4のパターンも同じように 18通りあります。

よって、偶数は 24+18+18=60個あります。

(3)各桁の数字の和が 10となる組み合わせは (1,2,3,4)のみです。

各桁の数字の和が 10となる奇数は

・□□□ 1

・□□□ 3

のパターンがありますが、それぞれ 3!=6通りありますので、各桁の数字の和が 10である奇数の4桁の数は 6+6=12個あります。

(4) 3の倍数は、各桁の数字の和が 3で割り切れます。

そのような数の組み合わせは (0,1,2,3) (0,2,3,4)があります。

したがって、3の倍数となる4桁の数は 18+18=36個あります。

(5)次のパターンの個数を数えていきます。

 1□□□→ 4\times 3\times 2=24

 2□□□→ 24

 30□□→ 3\times 2=6

 31□□→ 6

 320□→ 2

この次が 3210となりますので、この数は

 24+24+6+6+2+1=63番目に小さい数となります。

(6)次のパターンの4桁の数の個数を数えます。

 2□□□→ 24

 3□□□→ 24

したがって、 2000以上 4000以下の範囲に入る整数は 24+24=48個あります。

問題と問題の解説(第6問)

第6問

第6問の解説

関数 y=x^{3}-6x^{2}+9x-3導関数

 \begin{eqnarray*} y^{\prime }&=&3x^{2}-12x+9\\ &=&3(x-1)(x-3)\end{eqnarray*}

となりますので、 yの増減は次のようになります。

 \begin{array}{|c|c|c|c|c|c}\hline x&\cdots &1&\cdots &3&\cdots \\ \hline y^{\prime }&+&0&-&0&+\\ \hline y&\nearrow &1&\searrow &-3&\nearrow \\ \hline \end{array}

したがって、 y x=1のとき極大値 1 x=3のとき極小値 -3をとることがわかります。

 x=tにおける曲線 Cにおける接線の方程式は

 y=(3t^{2}-12t+9)x-2t^{3}+6t-3

となります。この直線が点 (0,5)を通るとき

 5=-2t^{3}+6t-3

が成り立ちます。この方程式を解くと

 \begin{eqnarray*} 2t^{3}-6t+8&=&0\\ t^{3}-3t+4&=&0\\ (t+1)(t-2)^{2}&=&0\end{eqnarray*}

となりますので、 t=-1,\ 2となります。

したがって、求める接点は (-1, -19),\ (2,-1)となります。

この2点を通る直線の方程式は y=6x-13です。これを直線 lとします。

曲線 Cと直線 lで囲まれる部分の面積は

 \begin{eqnarray*} \int_{-1}^{2}(x^{3}-6x^{2}+9x-3-6x+13)dx&=&\int_{-1}^{2}(x^{3}-6x^{2}+3x+10)dx\\ &=&\left[ \frac{1}{4}x^{4}-2x^{3}+\frac{9}{2}x^{2}+10x\right] _{-1}^{2}\\ &=&\frac{81}{4}\end{eqnarray*}

となります。

直線 lとの距離が最大となる曲線 C上の点は、直線 lと同じ傾きの直線と接する点で、それを求めると

 \begin{eqnarray*} 3x^{2}-12x+9&=&6\\ x^{2}-4x+1&=&0\end{eqnarray*}

ここで2次方程式の解の公式を用いると、 -1\leqq x\leqq 2より x=2-\sqrt{3}となりますので、求める点の座標は (2-\sqrt{3},-1)となります。

(最後に求める点の y座標は (x^{3}-6x^{2}+9x-3)\div (x^{2}-4x+1)を計算することで求めることができます。)

いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

全体を通して難しい問題は無かったです。

基礎事項をしっかり身につけておけば解くことができます。

マーク式の問題は誘導がついているので、ここで練習をして腕を磨くのも良いかもしれません。

 

それでは!またのお越しをお待ちしております!(^^)/

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