マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

愛知工科大学の過去問【2021年工学部一般入試】

ご訪問ありがとうございます!

解いた数学の問題をマーク方式にして公表するブログです!管理人のRedchopperです!よろしくお願いします!

目次

今回の問題
問題の難易度について
第1問
第2問
第3問
第4問
第5問
第6問
いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

今回の問題

愛知工科大学2021年一般入試の問題です。

今回も第1問が筆記方式、第2問以降がマーク方式の問題です。

問題の難易度について

難易度は☆☆☆です。

割りと手応えのある問題が多いです。

難易度表記については以下の記事をご参照ください。

red-red-chopper-mathmatics.hatenablog.com

問題と問題の解説(第1問)

第1問

第1問の解説

図に描くと次のような感じになります。

四角形 ABCDは半径 \sqrt{21}の円に内接しますので、 \triangle ABDもこの円に内接します。

ですので、 \triangle ABDに正弦定理を用いると

 \displaystyle \frac{BD}{\sin{A}}=2\sqrt{21}

が成り立ちます。この式を変形すると

 BD=2\sqrt{21}\sin{A}…①

となります。 \triangle ABD余弦定理を用いると

 \begin{eqnarray*} BD^{2}&=&AB^{2}AD^{2}-2\cdot AB\cdot AD\cdot \cos{A}\\ &=&45-36\cos{A}\cdots ②\end{eqnarray*}

が成り立ちます。①を②に代入して整理していくと

 \begin{eqnarray*} 84\sin^{2}{A}&=&45-36\cos{A}\\ 84(1-\cos^{2}{A})&=&45-36\cos{A}\\ 84\cos^{2}{A}-36\cos{A}-39&=&0\\ 28\cos^{2}{A}-12\cos{A}-13&=&0\\ (14\cos{A}-13)(2\cos{A}+1)&=&0\end{eqnarray*}

 \angle Aは鈍角なので \displaystyle \cos{A}=-\frac{1}{2}となります。

したがって、 \displaystyle \sin{A}=\frac{\sqrt{3}}{2}となりますので、 BD=3\sqrt{7}となります。

四角形 ABCDは円に内接しますので、向かい合う角の和は 180^{\circ }です。よって \displaystyle \cos{C}=\frac{1}{2}となります。

 \triangle BCD余弦定理を用いると

 \begin{eqnarray*} BD^{2}&=&BC^{2}+CD^{2}-2\cdot BC\cdot CD\cdot \cos{C}\\ 63&=&BC^{2}+36-6BC\\ BC^{2}-6BC-27&=&0\\ (BC-9)(BC+3)&=&0\end{eqnarray*}

 BC\gt 0なので BC=9となります。

問題と問題の解説(第2問)

第2問

第2問の解説

(1) \displaystyle \frac{1}{\sqrt{5}-2}について分母の有理化を行うと

 \begin{eqnarray*} a&=&\frac{1}{\sqrt{5}-2}\\ &=&\frac{\sqrt{5}+2}{5-4}\\ &=&\sqrt{5}+2\end{eqnarray*}

となります。

 2\lt \sqrt{5}\lt 3

ですので \displaystyle \frac{1}{\sqrt{5}-2}の小数部分は

 \sqrt{5}+2-4=\sqrt{5}-2

となります。これが aの値となります。

よって、 \displaystyle \frac{1}{a}=\sqrt{5}+2となりますので

 \displaystyle a-\frac{1}{a}=-4

となります。他の値については \displaystyle a+\frac{1}{a}=2\sqrt{5}より

 \begin{eqnarray*} a^{2}+\frac{1}{a^{2}}&=&(a+\frac{1}{a})^{2}-2\\ &=&20-2\\ &=&18\\ a^{3}-\frac{1}{a^{3}}&=&\left( a-\frac{1}{a}\right) \left( a^{2}+a\cdot \frac{1}{a}+\frac{1}{a^{2}}\right) &=&(-4)\times 19\\ &=&-76\end{eqnarray*}

となります。

(2)関数 \displaystyle y=\left( \log_{2}{\frac{x}{2}}\right) (\log_{2}{8x})を変形すると

 \begin{eqnarray*} y&=&(\log_{2}{x}-1)(\log_{2}{x}+3)\\ &=&(\log_{2}{x})^{2}+2\log_{2}{x}-3\end{eqnarray*}

となります。

 t=\log_{2}{x}とおくと、 xのとりうる値の範囲が \displaystyle \frac{1}{2}\leqq x\leqq 4のとき -1\leqq t\leqq 2となります。

 y tで表すと、 y tの2次関数になりますので、平方完成をすると

 y=(t+1)^{2}-4

となります。したがって y

 t=-1すなわち \displaystyle x=\frac{1}{2}のとき最小値 -4

 t=2すなわち x=4のとき最大値 5をとります。

問題と問題の解説(第3問)

第3問

第3問の解説

 G \triangle ABCの重心ですので

 \displaystyle \overrightarrow{OG}=\frac{1}{3}(\vec{a}+\vec{b}+\vec{c})

となります。点 Pは直線 OG上にあるので、 \overrightarrow{OP}=k\overrightarrow{OG}となる実数 kが存在します。

 H \triangle OABの重心とすると

 \overrightarrow{OH}=\frac{1}{3}\vec{a}+\frac{1}{3}\vec{b}

となります。 \overrightarrow{HP} \triangle OABが垂直であることから

 \overrightarrow{HP}\cdot \vec{a}=0…①

が成り立ちます。

 \overrightarrow{HP}=\overrightarrow{OP}-\overrightarrow{OH}であることから

 \displaystyle \overrightarrow{HP}=\frac{k-1}{3}\vec{a}+\frac{k-1}{3}\vec{b}+\frac{k}{3}\vec{c}

となります。 \displaystyle \vec{a}\cdot \vec{a}=1,\ \vec{b}\cdot \vec{a}=\frac{1}{2},\ \vec{c}\cdot \vec{a}=\frac{1}{2}と①より

 \displaystyle \frac{k}{3}-\frac{1}{3}+\frac{k}{6}-\frac{1}{6}+\frac{6}{k}=0

が成り立ちます。この方程式を解くと

 \displaystyle k=\frac{3}{4}

となりますので

 \displaystyle \overrightarrow{OP}=\frac{1}{4}(\vec{a}+\vec{b}+\vec{c})

となります。

問題と問題の解説(第4問)

第4問

第4問の解説

 \displaystyle f(x)=\frac{1}{x}とすると \displaystyle f^{\prime }(x)=-\frac{1}{x^{2}}となります。

したがって、曲線 \displaystyle y=\frac{1}{x}上の点 \displaystyle A\left( a,\frac{1}{a}\right) における接線の方程式は

 \displaystyle y=-\frac{1}{a^{2}}(x-a)+\frac{1}{a}

つまり

 y=-\frac{1}{a^{2}}x+\frac{2}{a}

となります。この直線が点 \displaystyle P\left( \frac{1}{4},3\right) を通るとき

 \displaystyle -\frac{1}{4a^{2}}+\frac{2}{a}=3

が成り立ちます。この方程式を解くと

 \begin{eqnarray*} \frac{1}{4a^{2}}-\frac{2}{a}+3&=&0\\ 12a^{2}-8a+1&=&0\\ (6a-1)(2a-1)&=&0\end{eqnarray*}

したがって \displaystyle a=\frac{1}{2},\ \frac{1}{6}となります。

よって、点 Pを通る曲線 \displaystyle y=\frac{1}{x}の接線は

 y=-4x+4

 y=-36x+12

となります。これら2つの接線の交点の x座標は

 -4x+4=-36x+12

を満たす xの値なので、この方程式を解くと \displaystyle x=\frac{1}{4}です。したがって

 \begin{eqnarray*} S&=&\int_{\frac{1}{6}}^{\frac{1}{4}}\left( \frac{1}{x}+36x-12\right) dx+\int_{\frac{1}{4}}^{\frac{1}{2}}\left( \frac{1}{x}+4x-4\right) dx\\ &=&\left[ \log{|x|}+18x^{2}-12x\right]_{\frac{1}{6}}^{\frac{1}{4}}+\left[ \log{|x|}+2x^{2}-4x\right]_{\frac{1}{4}}^{\frac{1}{2}}\\ &=&\log{3}-1\end{eqnarray*}

となります。

問題と問題の解説(第5問)

第5問

第5問の解説

(1)500円硬貨、100円硬貨、50円硬貨を使って1000円を支払う方法は

 500x+100y+50z=1000

を満たすことから

 10x+2y+z=20…①

を満たします。 x,\ y,\ zは整数なので

 0\leqq x\leqq 2

であることがわかります。あとは①を満たす整数の組 (x,y,z)が何個あるかを数えれば良いだけです。

①を満たす (x,y,z)の組は

 (0,10,0),\ (0,9,2),\ (0,8,4),\ (0,7,6),\ (0,6,8),\ (0,5,10),\ (0,4,12)

 (0,3,14),\ (0,2,16),\ (0,1,18),\ (0,0,20),\ (1,5,0),\ (1,4,2),\ (1,3,4)

 (1,2,6),\ (1,1,8),\ (1,0,10),\ (2,0,0)

の18通りになります。

(2)500円硬貨と100円硬貨と50円硬貨を1枚ずつ使うので

 500(X+1)+100(Y+1)+50(Z+1)=1000

を満たします。この式を変形して

 \begin{eqnarray*} 500X+100Y+50Z&=&1000-650\\ 10X+2Y+Z&=&7\end{eqnarray*}

(1)と同じように (X,Y,Z)の組を求めると

 (0,3,1),\ (0,2,3),\ (0,1,5),\ (0,0,7)

の4通りあります。

(3)100円硬貨3枚と50円硬貨3枚を使って支払える金額は以下の表のようになります。(横の行の枚数は50円硬貨の枚数、縦の列の枚数は100円硬貨の枚数とします)

 \begin{array}{|c|c|c|c|c|}\hline \ &3枚&2枚&1枚&0枚\\ \hline 3枚&450&400&350&300\\ \hline 2枚&350&300&250&200\\ \hline 1枚&250&200&150&100\\ \hline 0枚&150&100&50&0\\ \hline \end{array}

この表から、支払えることができる金額は10種類あります。

この表に現れている金額はすべて500円未満なので、500円硬貨を使う枚数それぞれに対して支払うことができる金額の種類があります。

500円硬貨3枚を使って支払える金額が0円、500円、1000円、1500円の4種類ありますので、500円硬貨3枚、100円硬貨3枚、50円硬貨3枚を使って支払える金額の種類は、0円の場合を除くと

 10\times 4-1=39通り

あります。

問題と問題の解説(第6問)

第6問

第6問の解説

(1)関数 y=x^{3}-2x導関数 y^{\prime }=3x^{2}-2です。

したがって、曲線 y=x^{3}-2x上の点 P(2,4)における接線の方程式は

 \begin{eqnarray*} y&=&10(x-2)+4\\ &=&10x-16\end{eqnarray*}

となります。

(2) 3x^{2}-2=10を満たす xを求めると x=\pm 2となります。

 x=2に対応する曲線 y=x^{3}-2xの接線は先ほど求めたものです。

 x=-2に対応する曲線 y=x^{3}-2xの接線の方程式は、(1)と同じように求めると

 y=10x+16

となります。

よって、曲線 C:y=x^{3}-2xと直線 l:y=10x-16と平行な直線 y=10x+kとの共有点の個数は

 k\lt -16,\ 16\lt kのとき1個

 k=\pm 16のとき2個

 -16\lt k\lt 16のとき3個

となります。

(3)曲線 Cと直線 lとの交点の x座標は

 x^{3}-2x=10x-16

を満たします。この方程式を解くと

 \begin{eqnarray*} x^{3}-12x+16&=&0\\ (x-2)(x^{2}+2x-8)&=&0\\ (x-2)^{2}(x+4)&=&0\end{eqnarray*}

となるので、 x=2,\ -4となります。

したがって、曲線 Cと直線 lで囲まれる部分の面積は

 \begin{eqnarray*} S&=&\int_{-4}^{2}(x^{3}-12x+16)dx\\ &=&\left[ \frac{1}{4}x^{4}-6x^{2}+16x\right] _{-4}^{2}\\ &=&108\end{eqnarray*}

となります。(求める部分の面積は下の図の青い部分)

いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

必要な知識は基礎的なところですが、割と手応えのある問題でした。

1問だけ数学Ⅲの問題がありますが、その問題はそこまで難しい問題ではありませんでした。

入試数学入門としては良い問題かもしれません。

 

それでは!またのお越しをお待ちしております!(^^)/

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