マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

九州女子大学の過去問【2020年一般入試A日程】

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解いた数学の問題をマーク方式にして公表するブログです!管理人のRedchopperです!よろしくお願いします!

目次

今回の問題
問題の難易度について
第1問
第2問
第3問
第4問
第5問
第6問
第7問
いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

今回の問題

九州女子大学2020年一般入試A日程の問題です。

少し難易度が上がって、入試問題らしくなったといったところでしょうか。

問題の難易度について

難易度は☆☆☆です。

易しい入試レベルくらいです。共通テストで出題されても良いくらいの問題です。

難易度表記については以下の記事をご参照ください。

red-red-chopper-mathmatics.hatenablog.com

問題と問題の解説(第1問)

第1問

第1問の解説

(1) \displaystyle \frac{1}{x}の値を求めると

 \begin{eqnarray*} \frac{1}{x}&=&\frac{2}{1+\sqrt{5}}\\ &=&\frac{2(\sqrt{5}-1)}{5-1}\\ &=&\frac{2(\sqrt{5}-1)}{4}\\ &=&\frac{\sqrt{5}-1}{2}\end{eqnarray*}

となります。したがって

 \begin{eqnarray*} \frac{1}{x}+\frac{1}{x^{2}}&=&\frac{\sqrt{5}-1}{2}+\left( \frac{\sqrt{5}-1}{2}\right) ^{2}\\ &=&\frac{\sqrt{5}-1}{2}+\frac{6-2\sqrt{5}}{4}\\ &=&\frac{\sqrt{5}-1}{2}+\frac{3-\sqrt{5}}{2}\\ &=&1\end{eqnarray*}

となります。

(2)対称式の値は、基本対称式 x+yの値と xyの値が分かれば求めることができます。

 \displaystyle x=\frac{1+\sqrt{5}}{2},\ y=\frac{1-\sqrt{5}}{2}より x+y=1,\ xy=-1なので

 \begin{eqnarray*} 4x^{2}+4y^{2}+3xy&=&4(x^{2}+y^{2})+3xy\\ &=&4\left\{ (x+y)^{2}-2xy\right\} +3xy\\ &=&4\cdot \left\{ 1^{2}-2\cdot (-1)\right\} +3\cdot (-1)\\ &=&4\cdot (1+2)-3\\ &=&12-3\\ &=&9\end{eqnarray*}

となります。

(3) \displaystyle x+\frac{1}{x}=\sqrt{5}なので

 \begin{eqnarray*} x^{2}+\frac{1}{x^{2}}&=&\left( x+\frac{1}{x}\right) ^{2}-2\\ &=&5-2\\ &=&3\end{eqnarray*}

となります。

答:1…① 2…⑨ 3…③

問題と問題の解説(第2問)

第2問

第2問の解説

三角比の相互関係を用いて \cos{\theta }または \sin{\theta }に揃えます。

 \sin{\theta }の方は変形できませんが、 \cos^{2}{\theta }の方は 1-\sin^{2}{\theta }に変形ができます。

よって、関数を変形していくと

 \begin{eqnarray*} y&=&3(1-\sin^{2}{\theta })-3\sqrt{2}\sin{\theta }-1\\ &=&-3\sin^{2}{\theta }-3\sqrt{2}\sin{\theta }+2\\ &=&-3\left( \sin{\theta }+\frac{\sqrt{2}}{2}\right) ^{2}+\frac{7}{2}\end{eqnarray*}

となります。

 0^{\circ }\leqq \theta \leqq 180^{\circ }より 0\leqq \sin{\theta }\leqq 1なので、 y

 \sin{\theta }=0すなわち \theta =0^{\circ },\ 180^{\circ }のとき最大値 2をとり、

 \sin{\theta }=1すなわち \theta =90^{\circ }のとき最小値 -1-3\sqrt{2}をとります。

答:4…④ 5…⑥

問題と問題の解説(第3問)

第3問

第3問の解説

統計に関する用語がしっかり理解できているかがポイントです。

用語の定義に基づいて計算をしていくだけです。

(1)テストAの平均は

 \begin{eqnarray*} \frac{1}{5}(9+5+5+7+9)&=&7\end{eqnarray*}

(2)テストAの分散は

 \begin{eqnarray*} \frac{1}{5}\left\{ (9-7)^{2}+(5-7)^{2}+(5-7)^{2}+(7-7)^{2}+(9-7)^{2}\right\} &=&3.2\end{eqnarray*}

(3)同じようにテストBの平均と分散を求めると、平均は 3、分散は 0.8となります。

テストAとテストBの共分散は

 \begin{eqnarray*} \frac{1}{5}\left\{ (9-7)(4-3)+(5-7)(2-3)+(5-7)(3-3)\right.&\ &\ \\ \left.+(7-7)(2-3)+(9-7)(4-3)\right\} &=&1.2\end{eqnarray*}

(4)相関係数を求める際は、小数を分数に直しておくと計算しやすくなります。

 \begin{eqnarray*} \frac{1.2}{\sqrt{3.2}\sqrt{0.8}}&=&\frac{\frac{6}{5}}{\sqrt{\frac{16}{5}}\sqrt{\frac{4}{5}}}\\ &=&\frac{\frac{6}{5}}{\frac{8}{5}}\\ &=&\frac{3}{4}\\ &=&0.75\end{eqnarray*}

となります。

答:6…⑧ 7…⑤ 8…⑦ 9…⑤

問題と問題の解説(第4問)

第4問

第4問の解説

(1)不等式 2x^{2}+x-6\geqq 0を解くと

 \begin{eqnarray*} 2x^{2}+x-6&\geqq &0\\(2x-3)(x+2)&\geqq &0\end{eqnarray*}

となりますので、 \displaystyle x\leqq -2,\ \frac{3}{2}\leqq x…①となります。

不等式 4x^{2}-15x+9\leqq 0を解くと

 \begin{eqnarray*} 4x^{2}-15x+9&\leqq &0\\ (4x-3)(x-3)&\leqq &0\end{eqnarray*}

となりますので、 \displaystyle \frac{3}{4}\leqq x\leqq 3…②となります。

したがって、連立不等式の解は、①と②の共通部分になりますので \displaystyle \frac{3}{2}\leqq x\leqq 3となります。

(2)絶対値の取り扱いは以下のようになります。

 |a|=\left\{ \begin{array}{cc} a&(a\geqq 0)\\ -a&(a\lt 0)\end{array}\right.

つまり、絶対値記号の中身の符号で場合分けを行う必要があります。

 x^{2}-10\geqq 0すなわち x\leqq -\sqrt{10},\ \sqrt{10}\leqq xのとき、方程式は

 x^{2}+3x-10=0

となります。この方程式を解くと

 \begin{eqnarray*} x^{2}+3x-10&=&0\\ (x+5)(x-2)&=&0\end{eqnarray*}

 xの値の範囲に注意すると、解は x=-5となります。

 x^{2}-10\lt 0すなわち -\sqrt{10}\lt x\lt \sqrt{10}のとき、方程式は

 x^{2}-3x-10=0

となります。この方程式を解くと

 \begin{eqnarray*} x^{2}-3x-10&=&0\\ (x-5)(x+2)&=&0\end{eqnarray*}

 xの値の範囲に注意すると、解は x=-2となります。

したがって、 |x^{2}-10|+3x=0の解は x=-2 x=-5が答えになります。

答:10…⑤ 11…②

問題と問題の解説(第5問)

第5問

第5問の解説

(1)5本の平行線のうち2本の組合せとと4本の平行線のうち2本の組合せを選べば良いので、できる平行四辺形の数は

 _{5}C_{2}\times _{4}C_{2}=60

できます。

(2)平面上に8個の点があり、どの3つの点も一直線上にないという条件があります。

このとき、2点を通る直線は、8個の点のうち2個の点を選ぶ組合せの総数に等しいので _{8}C_{2}=28本あります。

また、この8点でできる三角形の総数は、8個の点のうち3個の点を選ぶ組合せに等しいので、 _{8}C_{3}=56個あります。

答:12…⑥ 13…② 14…⑤

問題と問題の解説(第6問)

第6問

第6問の解説

高校の授業以降になると、確率を求める際に場合の数が大きくなることが多々あって計算が大変になる場合があります。

そういうときは、掛け算の形のまま計算すると楽になることが多いです。

例えば、今回の問題ですと、全事象の場合の数が _{20}C_{3}=1140通りとなりますが、ここまで計算してしまうと確率を求めるときの最後の処理が面倒になります。

確率の計算は約分できる場合が多いので

 \begin{eqnarray*} _{20}C_{3}&=&\frac{20\cdot 19\cdot 18}{3\cdot 2\cdot 1}\\ &=&20\cdot 19\cdot 3\end{eqnarray*}

のようにして、このままの状態で確率の計算を行っていきます。

読むだけでは解りづらい部分があるので、計算の部分まで解説していきます。

(1)3枚のカードとも同じ数字になる場合の数は、(数字の選び方) \times (色の選び方)で求められます。

数字は1から5までで、ここから1つ選べば良いので5通りあります。

色は赤、青、黄色、緑の4つあり、各色同じ数字は1つずつしか無いので、色の選び方は _{4}C_{3}=4通りあります。

よって、3枚のカードとも同じ数になる確率は

 \begin{eqnarray*} \frac{5\cdot 4}{20\cdot 19\cdot 3}&=&\frac{1}{19\cdot 3}\\ &=&\frac{1}{57}\end{eqnarray*}

となります。

(2)f3枚のカードのうち、赤いカードが1枚だけになる場合の数は、赤いカード5枚から1枚選び、赤以外の15枚のカードから2枚選べば良いので

 _{5}C_{1}\times _{15}C_{2}=5\cdot 15\cdot 7通り

となります。したがって、3枚のカードのうち、赤いカードが1枚だけになり確率は

 \begin{eqnarray*} \frac{5\cdot 15\cdot 7}{20\cdot 19\cdot 3}&=&\frac{5\cdot 7}{4\cdot 19}\\ &=&\frac{35}{76}\end{eqnarray*}

となります。

(3)3枚のカードとも色も数字も異なる場合の数は、数字の選び方が5つのうち3つを選ぶ組合せで、色の方は数字の方に区別がありますので、4つのうち3つを選ぶ順列になります。

その場合の数は _{5}C_{3}\times _{4}P_{3}=10\cdot 4\cdot 3\cdot 2通りあります。

よって、3枚のカードとも数も色も異なる確率は

 \begin{eqnarray*} \frac{10\cdot 4\cdot 3\cdot 2}{20\cdot 19\cdot 3}&=&\frac{4}{19}\end{eqnarray*}

となります。

答:15…⑦ 16…⑨ 17…③

問題と問題の解説(第7問)

第7問

第7問の解説

正四面体の面は正三角形で、正三角形の外心と重心は一致することに注意します。

(1)正四面体の一辺の長さは、三平方の定理を用いると \sqrt{2}となります。

(2)できた正四面体の高さを hとすると、最初の注意と三平方の定理を用いると

 \begin{eqnarray*} h^{2}&=&(\sqrt{2})^{2}-\left( \frac{\sqrt{6}}{3}\right) ^{2}\\ &=&2-\frac{2}{3}\end{eqnarray*}

となりますので、 \displaystyle h=\frac{2}{\sqrt{3}}となります。

したがって、四面体の体積は

 \displaystyle \frac{1}{3}\times \frac{1}{2}\times \sqrt{2}\times \sqrt{2}\times \frac{\sqrt{3}}{2}\times \frac{2}{\sqrt{3}}=\frac{1}{3}

となります。

(3)四面体の1つの頂点から向かいの面に垂直な直線を下ろしたものの上に四面体の各頂点を通る球の中心があります。

その垂線に沿って四面体を切ると、その断面に直角三角形が現れます。その参考図が下になります。

 Oが正四面体の各頂点を通る球の中心です。また、線分 BCの長さは正四面体の高さになることに注意してください。

球の半径を Rとすると、三平方の定理より次が成り立ちます。

 \displaystyle \left( \frac{2}{\sqrt{3}}-R\right) ^{2}+\frac{2}{3}=R^{2}

この方程式を解くと \displaystyle R=\frac{\sqrt{3}}{2}となります。

答:18…⑥ 19…③ 20…④

いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

今回は前回までと比べて手応えがあるように感じました。

とはいえ、ほとんどが基礎問題ですが。

計算量が多いので、ミスしないように気をつけておかなければいけません。

 

それでは!またのお越しをお待ちしております!(^^)/

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