マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

倉敷芸術科学大学の過去問【2005年一般入試B日程】

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解いた数学の問題をマーク方式にして公表するブログです!管理人のRedchopperです!よろしくお願いします!

目次

今回の問題
問題の難易度について
第1問
第2問
第3問
第4問
第5問
第6問
いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

今回の問題

倉敷芸術科学大学2005年一般入試B日程の問題です。

日程が後の方になると難易度は高くなります。

この大学も例外ではなさそうです。

問題の難易度について

難易度は☆☆☆です。

出題範囲は数学Ⅰ・A(2005年当時)です。少し手応えのある問題かと思います。

難易度表記については以下の記事をご参照ください。

red-red-chopper-mathmatics.hatenablog.com

問題と問題の解説(第1問)

第1問

 2次方程式 ax^{2}+bx+2=0 \displaystyle x=\frac{1}{2}を重解に持つとき、定数 aおよび bの値を求めよ。

第1問の解説

問題文を数式に翻訳すると

 \displaystyle ax^{2}+bx+2=a(x-\frac{1}{2})^{2}

となります。この等式の右辺を展開すると

 ax^{2}+bx+2=ax^{2}-ax+\frac{1}{4}a

となります。この等式は xについての恒等式ですので、各次数の係数を比較すると

 \displaystyle b=-a,\ 2=\frac{1}{4}a

が成り立ちます。

この連立方程式を解くと a=8,\ b=-8が得られます。

問題と問題の解説(第2問)

第2問

次の連立不等式を解け。

 \left\{ \begin{array}{ccc} 6x^{2}-11x+4&\leqq &0\\ \displaystyle -\frac{5}{2}x+3&\gt &0\end{array}\right.

第2問の解説

不等式 6x^{2}-11x+4\leqq 0を解くと

 (3x-4)(2x-1)\leqq 0

となるので、解は \displaystyle \frac{1}{2}\leqq x\leqq \frac{4}{3}…①となります。

不等式 \displaystyle -\frac{5}{2}x+3\gt 0を解くと \displaystyle x\lt \frac{6}{5}…②となります。

連立不等式の解は①と②の共通部分なので、求める解は \displaystyle \frac{1}{2}\leqq x\lt \frac{6}{5}となります。

問題と問題の解説(第3問)

第3問

 \displaystyle x=\frac{1+\sqrt{5}}{2}のとき、整式 x^{3}+x^{2}+x+1の値を求めよ。

第3問の解説

条件 \displaystyle x=\frac{1+\sqrt{5}}{2}を変形すると

 \begin{eqnarray*} 2x&=&1+\sqrt{5}\\ 2x-1&=&\sqrt{5}\\ (2x-1)^{2}&=&5\\ 4x^{2}-4x-4&=&0\\ x^{2}-x-1&=&0\end{eqnarray*}

となります。

整式 x^{3}+x^{2}+x+1 x^{2}-x-1で割ると、筆算による計算を行うと

 x^{3}+x^{2}+x+1=(x^{2}-x-1)(x+2)+4x+3

が得られます。

あとは xに条件の数値を代入して計算するだけなのですが、 (x^{2}-x-1)(x+2)の部分の値は 0ですので、あまりの部分にだけ注目して計算を行います。

 \begin{eqnarray*} 4x+3&=&2(1+\sqrt{5})+3\\ &=&5+2\sqrt{5}\end{eqnarray*}

これが求める値になります。

問題と問題の解説(第4問)

第4問

 2次関数 y=ax^{2}-3ax+b\ (1\leqq x\leqq 4)の最大値が 24、最小値が -1であるとき、定数 aおよび bの値を求めよ。ただし a\gt 0とする。

第4問の解説

 2次関数は平方完成から始めます。平方完成すると

 \displaystyle y=a\left( x-\frac{3}{2}\right) ^{2}-\frac{9}{4}a+b

となります。

 a\gt 0であることと定義域を考えると、 \displaystyle x=\frac{3}{2}のとき最小値 -1をとり、 x=4のとき最大値 24をとることがわかります。

したがって、次の連立方程式が成り立ちます。

 \left\{ \begin{array}{ccc} \displaystyle -\frac{9}{4}a+b&=&-1\\ 4a+b&=&24\end{array}\right.

この連立方程式を解くと a=4,\ b=8となります。

問題と問題の解説(第5問)

第5問

 \triangle ABCにおいて、 B=60^{\circ },\ C=45^{\circ }とする。角 Bの二等分線と辺 ACとの交点を Dとし、 Dから辺 BCに下ろした垂線と BCとの交点を Hとする。 BC=2であるとき、次の問いに答えよ。

(1) BH,\ CHの長さを求めよ。

(2) ABの長さを求めよ。

第5問の解説

以下は参考図です。

(1) CH=xとおくと、 DH=x,\ BH=2-xです。

 \triangle BDH \angle HBD=30^{\circ }の直角三角形なので

 DH:BH=1:\sqrt{3}

が成り立ちます。したがって

 x:(2-x)=1:\sqrt{3}

となります。この xについての方程式を解くと x=\sqrt{3}-1となりますので

 BH=3-\sqrt{3},\ CH=\sqrt{3}-1

となります。

(2) \triangle ABCの内角の関係から \angle DAB=75^{\circ }、内角と外角の関係を用いると \angle BDA=75^{\circ }であることがわかりますので、 \triangle ABD AB=BD二等辺三角形であることがわかります。

したがって、 BDの長さがわかれば良いということになります。

 \triangle BDHは直角三角形で BH DHの長さがそれぞれわかっていますので、三平方の定理を用いると BD=2\sqrt{3}-2となります。

したがって、 AB=2\sqrt{3}-2となります。

問題と問題の解説(第6問)

第6問

さいころを投げて奇数の目が出たときには、数直線上を動く点 Pを正の方向に 2だけ進め、偶数の目が出たときには Pを負の向きに 1だけ進める。最初に Pは原点の位置にあるものとする。このとき、次の問いに答えよ。

(1)さいころ 6回投げたとき、 Pが原点の位置にある確率を求めよ。

(2)さいころ 6回投げたとき、 Pが正の位置にある確率を求めよ。

第6問の解説

(1)奇数の目が x回、偶数の目が y回出たとすると、点 Pが原点の位置にある条件は

 \left\{ \begin{array}{ccc} 2x-y&=&0\\ x+y&=&6\end{array}\right.

となります。この連立方程式を解くと x=2,\ y=4となりますので、求める確率は

 \begin{eqnarray*} _{6}C_{2}\left( \frac{1}{2}\right) ^{2} \left( \frac{1}{2}\right) ^{4}&=&\frac{15}{64}\end{eqnarray*}

となります。

(2)奇数の目が x回、偶数の目が y回出たとすると、点 Pが正の位置にある場合は、(1)より

 (x,y)=(3,3),\ (4,2),\ (5,1),\ (6,0)

のときになります。それぞれのときの確率を求めると

 (x,y)=(3,3)のとき

 \displaystyle _{6}C_{3}\left( \frac{1}{2}\right)^{3} \left( \frac{1}{2}\right) ^{3}=\frac{20}{64}

 (x,y)=(4,2)のとき

 \displaystyle _{6}C_{4}\left( \frac{1}{2}\right)^{4} \left( \frac{1}{2}\right) ^{2}=\frac{15}{64}

 (x,y)=(5,1)のとき

 \displaystyle _{6}C_{5}\left( \frac{1}{2}\right) ^{5} \left( \frac{1}{2}\right) =\frac{6}{64}

 (x,y)=(6,0)のとき

 \displaystyle \left( \frac{1}{2}\right) ^{6}=\frac{1}{64}

これらの場合は同時には起こりませんので、確率の和の法則より求める確率は

 \displaystyle \frac{20}{64}+\frac{15}{64}+\frac{6}{64}+\frac{1}{64}=\frac{42}{64}=\frac{21}{32}

となります。

いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

A日程より難易度が上がっているので少し手応えのある問題でした。

とはいえ、国公立大学の問題と比べるとまだまだ易しい問題なのでこれで満足してはいけないというところだと思います。

数学Ⅰ、数学Aの問題はやっていないと忘れがちになるので、復習はしておきたいところです。

 

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倉敷芸術科学大学の過去問【2005年一般入試A日程選択問題】

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目次

今回の問題
問題の難易度について
第1問
第2問
第3問
第4問
第5問
第6問
いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

今回の問題

今回は倉敷芸術科学大学2005年一般入試の選択問題です。

出題範囲は2005年当時の数学Ⅱ・Bの範囲です。

問題の難易度について

難易度は☆☆です。

複素数平面の問題も含まれていますが、難易度としては教科書くらいです。

難易度表記については以下の記事をご参照ください。

red-red-chopper-mathmatics.hatenablog.com

問題と問題の解説(第1問)

第1問

 x=1で極大値 5をとり、 x=3で極小値 1をとる 3次関数を求めよ。

第1問の解説

求める 3次関数を f(x)=ax^{3}+bx^{2}+cx+dとおきます。

この関数の導関数 f^{\prime }(x)=3ax^{2}+2bx+cとなります。

 x=1で極大値 5をとりますので f(1)=5,\ f^{\prime }(1)=0が成り立ちます。

また、 x=3で極小値 1をとりますので f(3)=1,\ f^{\prime }(1)=0が成り立ちます。

したがって、次の連立方程式が成り立ちます。

 \left\{ \begin{array}{ccc} a+b+c+d&=&5\\ 3a+2b+c&=&0\\ 27a+9b+3c+d&=&1\\ 27a+6b+c&=&0\end{array}\right.

この連立方程式を解くと a=1,\ b=-6,\ c=9,\ d=1となりますので、求める 3次関数は

 f(x)=x^{3}-6x^{2}+9x+1

となります。

問題と問題の解説(第2問)

第2問

 x^{2}+y^{2}=3と直線 y=-x+1に対して、次の問いに答えよ。

(1)原点とこの直線との距離を求めよ。

(2)この円と直線 y=-x+k 2点で交わるとき、定数 kの値の範囲を求めよ。

第2問の解説

(1)直線 x+y-1=0と原点との距離を求めることになります。

その距離を dとすると

 \begin{eqnarray*} d&=&\frac{|0+0-1|}{\sqrt{1^{2}+1^{2}}}\\ &=&\frac{1}{\sqrt{2}}=\frac{\sqrt{2}}{2}\end{eqnarray*}

となります。

(2)円の方程式 x^{2}+y^{2}=3に直線の方程式 y=-x+kを代入して整理すると

 \begin{eqnarray*} x^{2}+(-x+k)^{2}&=&3\\ x^{2}+x^{2}-2kx+k^{2}-3&=&0\\ 2x^{2}-2kx+k^{2}-3&=&0\end{eqnarray*}

となります。この xについての 2次方程式の判別式を Dとすると

 \begin{eqnarray*} D/4&=&k^{2}-2(k^{2}-3)\\ &=&k^{2}-2k^{2}+6\\ &=&-k^{2}+6\end{eqnarray*}

 x^{2}+y^{2}=3と直線 y=-x+k 2点で交わる条件は D\gt 0なので、不等式

 -k^{2}+6\gt 0

を解くと -\sqrt{6}\lt k\lt \sqrt{6}となります。

問題と問題の解説(第3問)

第3問

不等式 \log_{2}{x}+\log_{2}{(x+3)}\leqq 2を解け。

第3問の解説

対数関数を含む方程式や不等式を解く際は真数条件に注意してください。

今回の真数条件は x\gt 0かつ x+3\gt 0です。

したがって、真数条件は x\gt 0となります。

不等式を変形すると

 \log_{2}{x(x+3)}\leqq 2

となります。対数関数の底は 2 1より大きいので

 x(x+3)\leqq 4

となります。この不等式を解くと

 \begin{eqnarray*} x(x+3)-4&\leqq 4\\ x^{2}+3x-4&\leqq 0\\ (x+4)(x-1)&\leqq &0\end{eqnarray*}

したがって、この不等式の解は -4\leqq x\leqq 1となります。

これと真数条件との共通部分がもとの不等式の解となりますので、求める解は 0\lt x\leqq 1となります。

問題と問題の解説(第4問)

第4問

関数 y=2\sin{(2\theta +90^{\circ })}\ \ (-90^{\circ }\leqq \theta \leqq 90^{\circ })のグラフを描け。

第4問の解説

グラフは以下のようになります。

グラフを描くときは取れる点をできるだけ多く取って、それを滑らかな曲線でつなぐと良いです。

この問題はグラフを描くことが目的なので、通る点はしっかり明記しておかないと減点対象となります。

問題と問題の解説(第5問)

第5問

赤のカード 1枚、青のカード 1枚、緑のカード 8枚の合わせて 10枚のカードがある。この 10枚のカードの中から 5枚を選んだとき、次の問いに答えよ。

(1)赤、青どちらのカードも含まれる選び方は何通りあるか。

(2)赤か青のどちらかのカードが含まれる選び方は何通りあるか。

第5問の解説

(1)赤のカード 1枚、青のカード 1枚、緑のカード 3枚を選ぶことになるので

 1\times 1\times _{8}C_{3}=56通り

となります。

(2)カードの選び方は全部で _{10}C_{5}=252通りあり、そのうち 5枚とも緑のカードである選び方は _{8}C_{5}=56通りあります。

したがって、赤のカード、青のカードどちらかが含まれる選び方は

 252-56=196通り

となります。

問題と問題の解説(第6問)

第6問

方程式 z^{4}=8(-1+\sqrt{3}i)を解け。ただし、 i^{2}=-1

第6問の解説

ド・モアブルの定理を用いて解きます。

 z=r(\cos{\theta }+i\sin{\theta })とおくと

 z^{4}=r^{4}(\cos{4\theta }+i\sin{4\theta })…①

となります。

 \theta のとりうる値の範囲から 0\leqq \4\theta \lt 8\pi であることに注意します。

方程式を変形すると \displaystyle z^{4}=16(\cos{\frac{2}{3}\pi }+i\sin{\frac{2}{3}\pi })となりますので、①と比較すると

 \displaystyle 4\theta =\frac{2}{3}\pi +2k\pi \ \ (k=0,\ 1,\ 2,\ 3)かつ r^{4}=16

が得られますので

 \displaystyle \theta =\frac{\pi }{6}+\frac{k}{2}\pi

となります。 k=0,\ 1,\ 2,\ 3それぞれを代入して zを求めると

 z=\sqrt{3}+i,\ -1+\sqrt{3}i,\ -\sqrt{3}-i,\ 1-\sqrt{3}i

となります。

いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

基礎的な問題ばかりでした。

グラフを描く問題が出るのはかなり易しいと思います。

難しい問題ではグラフを描かないとわからない場合が多いので、グラフを描く癖をつけておくと良いです。

大学入試を受けるのであればこのくらいの問題は解けるようにしておきたいですね。

 

それでは!またのお越しをお待ちしております!(^^)/

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倉敷芸術科学大学の過去問【2005年一般入試A日程必須問題】

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目次

今回の問題
問題の難易度について
第1問
第2問
第3問
第4問
第5問
第6問
いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

今回の問題

今回は倉敷芸術科学大学の2005年一般入試で出題された問題です。

この年のA日程は必須問題が6問、選択問題が6問ありますので分けて解説していきます。

今回は必須問題の6問です。

問題の難易度について

難易度は☆☆です。

出題範囲は数学Ⅰ・Aの範囲(2005年時点)で、難しい問題は出ていません。教科書の問題が対応できれば解ける問題ばかりです。

難易度表記については以下の記事をご参照ください。

red-red-chopper-mathmatics.hatenablog.com

問題と問題の解説(第1問)

第1問

整式 2x^{3}-x^{2}-kx-2 x^{2}-x-2で割り切れるとき、定数 kの値および商を求めよ。

第1問の解説

割り算の筆算を行うことにより求めることができます。(計算は省略)そうすると

 2x^{3}-x^{2}-kx-2=(x^{2}-x-2)(2x+1)+(5-k)x

であることがわかります。

条件は「割り切れる」 =「あまりが 0」ということですので

 (5-k)x=0

がどんな xについても成り立つように kの値を定めれば良いということになります。

それを求めると k=5で、商は 2x+1です。

問題と問題の解説(第2問)

第2問

整式 x^{4}-7x^{2}-18因数分解せよ。

第2問の解説

 x^{2}=tとおくと方針が見えやすくなると思います。

解く方針としては

①置き換える

因数分解

③置き換えをもとに戻す

④さらに因数分解できるかどうかを確認する

という感じです。以下のように計算していきます。

 \begin{eqnarray*} x^{4}-7x^{2}-18&=&t^{2}-7t-18\\ &=&(t-9)(t+2)\\ &=&(x^{2}-9)(x^{2}+2)\\ &=&(x-3)(x+3)(x^{2}+2)\end{eqnarray*}

問題と問題の解説(第3問)

第3問

 2次関数 y=a(x-p)^{2}+qのグラフが 2 (2,-1),\ (8,5)を通り、軸の方程式が x=4であるとき、定数 a,\ p,\ qのそれぞれの値を求めよ。

第3問の解説

軸の方程式が x=4なので、 p=4であることがわかります。

 2 (2,-1),\ (8,5)を通るので、次の連立方程式が成り立ちます。

 \left\{ \begin{array}{ccc} 4a+q&=&-1\\ 16a+q&=&5\end{array}\right.

この連立方程式を解くと \displaystyle a=\frac{1}{2},\ q=-3となります。

問題と問題の解説(第4問)

第4問

 a=x+y,\ b=xyとするとき、次の問いに答えよ。

(1) x^{3}+y^{3} a,\ bを用いて表せ。

(2) x^{4}+y^{4} a,\ bを用いて表せ。

第4問の解説

文字を入れ替えても値が変わらない式を対称式といいます。

すべての対称式は基本対称式を使って表すことができますが、今回の場合は x+y xyが基本対称式です。

 x^{3}+y^{3} x^{4}+y^{4}はともに対称式ですが、次のようにして基本対称式を使って表すことができます。

 x^{3}+y^{3}=(x+y)^{3}-3xy(x+y)

 x^{4}+y^{4}=(x+y)^{4}-4xy(x+y)^{2}+2(xy)^{2}

これらの等式は (x+y)^{3} (x+y)^{4}の展開式から得ることができます。

例えば、 x^{3}+y^{3}=(x+y)^{3}-3xy(x+y)…①は次のようにして導き出します。

 (x+y)^{3}=x^{3}+3x^{2}y+3xy^{2}+y^{3}

なので、この等式を変形すると

 x^{3}+y^{3}=(x+y)^{3}-3x^{2}y-3xy^{2}

この右辺を変形すると (x+y)^{3}-3xy(x+y)となるので、等式①が得られます。

これらを a,\ bを用いて表すと

 x^{3}+y^{3}=a^{3}-3ab

 x^{4}+y^{4}=a^{4}-4a^{2}b+2b^{2}

となります。

問題と問題の解説(第5問)

第5問

円に内接する四角形 ABCDにおいて、 AB=3,\ BC=CD=5,\ \angle ABC=120^{\circ}である。このとき、次の問いに答えよ。

(1) ACの長さを求めよ。

(2)四角形 ABCDの面積を求めよ。

第5問の解説

図を描くと以下のようになります。図を描くことが目的ではないので、正確に描かなくても大丈夫です。

(1) \triangle ABC余弦定理を用いると

 \begin{eqnarray*} AC^{2}&=&AB^{2}+BC^{2}-2\cdot AB\cdot BC\cdot \cos{\angle ABC}\\ &=&9+25-2\cdot 3\cdot 5\cdot \left( -\frac{1}{2}\right) \\ &=&49\end{eqnarray*}

 AC\gt 0なので AC=7です。

(2) \triangle ACD余弦定理を用いると

 49=AD^{2}-5AD+25

これを整理すると

 AD^{2}-5AD-24=0

となります。この 2次方程式を解くと、 AD\gt 0より AD=8が得られます。

四角形 ABCDは円に内接するので、向かい合う角の大きさの和は 180^{\circ }となります。

この性質を用いると \angle CDA=180^{\circ }-\angle ABC=60^{\circ }であることがわかります。

したがって、四角形 ABCDの面積は \triangle ABC \triangle CDAの面積の和なので、四角形 ABCDの面積を Sとすると

 \begin{eqnarray*} S&=&\triangle ABC +\triangle CDA\\ &=&\frac{1}{2}\times 3\times 5\times \frac{\sqrt{3}}{2}+\frac{1}{2}\times 5\times 8\times \frac{\sqrt{3}}{2}\\ &=&\frac{55\sqrt{3}}{4}\end{eqnarray*}

となります。

問題と問題の解説(第6問)

第6問

白と黒の碁石が合計 36個入っている袋の中から、 3個の碁石を同時に取り出すとき、その 2個が同色である確率が \displaystyle \frac{3}{4}であるという。箱の中にある白の碁石の個数を求めよ。

第6問の解説

箱の中にある白の碁石の数を x個とすると、黒の碁石の数は碁石の合計が 36個なので (36-x)個となります。

 3個の碁石を同時に取り出すとき、そのうちの 2個が同色となるのは

・白の碁石 2個、黒の碁石 1

・黒の碁石 2個、白の碁石 1

となる場合です。

白の碁石 2個、黒の碁石 1個である確率は

 \displaystyle \frac{\ _{x}C_{2}\times \ _{(36-x)}C_{1}}{_{36}C_{3}}

黒の碁石 2個、白の碁石 1個である確率は

 \displaystyle \frac{\ _{x}C_{1}\times \ _{(36-x)}C_{2}}{_{36}C_{3}}

です。これらの場合は同時には起こりませんので、確率の和の法則より、 2個同色になる確率は

 \displaystyle \frac{\ _{x}C_{2}\times \ __{(36-x)}C_{1}}{_{36}C_{3}}+\frac{\ _{x}C_{1}\times \ _{(36-x)}C_{2}}{_{36}C_{3}}

となります。この確率が \displaystyle \frac{3}{4}ですので、次の方程式が成り立ちます。

 \displaystyle \frac{\ _{x}C_{2}\times \ __{(36-x)}C_{1}}{_{36}C_{3}}+\frac{\ _{x}C_{1}\times \ _{(36-x)}C_{2}}{_{36}C_{3}}=\frac{3}{4}

この方程式を解いていくと(上の式の両辺に _{36}C_{3}をかけたところから変形していきます)

 \begin{eqnarray*} \frac{x(x-1)}{2}\times (36-x)+x\times \frac{(36-x)(35-x)}{2}&=&\frac{3}{4}\times \frac{36\times 35\times 34}{3!}\\ x(x-1)(36-x)+x(36-x)(35-x)&=&3\times 6\times 35\times 17\\ x(36-x)(x-1+35-x)&=&2\times 17\times 9\times 35\\ 34x(36-x)&=&34\times 9\times 35\\ -x^{2}+36x&=&9\times 35\\ x^{2}-36x+9\times 35&=&0\\ x^{2}-(15+21)x+15\times 21&=&0\\ (x-15)(x-21)&=&0\end{eqnarray*}

よって x=15,\ 21がこの方程式の解となります。

 xは白の碁石の個数ですので 0\lt x\leqq 36である必要がありますが、この方程式の解は 2つともこれを満たしていますので、出てきた 2つの値両方ともが答えとなります。

答え:白の碁石の個数は 15個または 21

いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

最後の問題が少し難しかったかもしれませんが、他の問題は教科書に載っているような問題ばかりでした。

頻出問題も出ているので、この大学の問題に触れておくのも良いかもしれません。

 

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ついに新型コロナウィルスに感染しました【感染が発覚するまで】

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最近は忙しい日々が続いているので更新が疎かになっています。暑いのもあって、体力が削られるので家に帰ったらすぐに寝てしまう生活が続いています。

そんな中、ついに新型コロナウィルスに感染したことが発覚したのでその時に出た症状を記録していこうと思います。ご参考にしていただければと思います。

目次

-2日目
-1日目
0日目(発熱があった日)
1日目
感染してしまった感想

-2日目

出てきた症状

喉の痛みが出てきました。

最初のうちはただの風邪だと思っていました。

ですが、結構痛かったです。

いつもの風邪と違うところ

私の場合、普通の風邪であれば鼻水が出るのですが、それが全く無かったです。

この時点ではコロナであることは全くわからなかったです。

というのは、クーラーの風を直に受けて寝ていたので、それで喉がやられたのかと思ったのです。

-1日目

出てきた症状

前日の喉の痛みは引きました。

夕方までは何もない状態でしたが、夜になって膝と肘の関節に痛みが出てきました。

私の場合は発熱の前兆現象として出てくる症状です。

ただの疲労か?

1年前に同じ症状が出たことがあるのですが、そのときはコロナの検査は陰性で「ただの疲労なので休んでください」というのがその時に診てもらった医者の診断でした。

なので、今回も「きっとただの疲労だから寝れば治るだろう」と思い、早めに寝ることにしました。

0日目(発熱があった日)

出てきた症状

朝起きると、なんか熱っぽい感じがしたので体温を測ってみました。

4回ほど体温を測りましたが

1回目:37.3℃

2回目:38.0℃

3回目:38.3℃

4回目:38.8℃

と右肩上がりでした。(写真を撮っていないので記憶しているものを書いています)

不思議なことに、元気はありました。

普通の風邪と比べた違和感

普通の風邪であればどれだけ体温が高くなっても38℃台で止まるはずですが、おそらく4回目以降も体温が上がり続けている感じがありましたので39℃は超えていたと思います。

ただ、鼻水が全然出ないのは変だと思いましたし、コロナになった人は「飲み込むたびに喉が痛い」と言っていたのを聞いて完全にそうではないかと疑いました。

ですので、病院で検査を依頼しました。

検査結果(医者とのやり取り)

車の中で待って、そこで検査をするという形で検査を受けました。

結果については電話で伝えられました。

医者:「もしもし〜。オレさんでしょうか?」

オレ:「はいそうです。どうでしたか?」

医者:「あっ。陽性ですね!」

オレ:「え〜〜〜〜〜〜!!」

医者:「検査したらす〜ぐ出ましたね。説明しますのでそのまま車の方でお待ち下さい。」

こんな感じのやり取りで自分が新型コロナウィルスに感染していることがわかりました。

ただ、不思議なことに熱があるのにもかかわらず電話のやり取りでハキハキ答えれるくらいの元気がありました。

1日目

出てきた症状

喉の痛みが増しました。

前日に行った病院の医者から薬をもらいましたが、そこに痛み止めが入っています。

それを飲んでいるにも関わらず激痛です。

薬を飲んでないと考えるとゾッとするような痛みです。

痛み止めがなかったら痛みがやばいんだろうな…。

飲み込むたびに喉がいたいというのは本当で、唾液を飲み込むたびに喉が痛いです。

熱も解熱剤で下がっている感じで、関節の痛みがあります。

行動する元気はありますが、少し行動すると疲れるというか、早く横になって寝たいという気持ちが大きくなります。

これが倦怠感というやつでしょうか?関節の痛みがあるとその気持ちが増してきます。

食欲は?

発熱があるにも関わらず、普通の風邪やインフルエンザのときと比べればある方だと思います。

牛丼並盛くらいは食べられると思います。(笑)

味覚はある?

ソースの味は感じたので大丈夫でした。

今のところご飯も美味しく食べられています。

感染してしまった感想

最初のうちは「ただの風邪」と思ってしまいましたね。

ですが、症状が出るにつれてその「ただの風邪」と違和感がありました。

ネットなどでコロナの症状を聞きますが、ナメてはいけませんね。

症状的にはインフルエンザよりマシですが、いざなってみるとしんどいので辛いです。

現在蔓延している株は今まで感染したことがない人も感染するくらい感染力が強いそうなので、皆様もお気をつけください。

 

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ジャグラーの日は終わったがジャグラーは打ちたい!【ジャグラーガールズSSの期待値を考察する】

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もうすぐ5月5日のジャグラーの日ということで、ジャグラーシリーズの期待値について考察をしていきたいと思います。

目次

今回の機種
設定別の期待値
期待値から収支を考える
期待値から店側の利益を考える
まとめ

今回の機種

ジャグラーシリーズ最新のジャグラーガールズSSの期待値について考えていこうと思います。

私はまだ打っていません。が、確率等の情報が出ていますので、それを元に期待値を考えていきます。

機種の詳細については公式サイトをご参照ください。↓

www.kitadenshi.co.jp

設定別の期待値

設定別の期待枚数については以下の表の通りです。

期待値の算出について

BIGボーナスの獲得枚数を240枚、REGボーナスの獲得枚数を96枚、ブドウの獲得枚数を8枚、ベルの獲得枚数を14枚、ピエロの獲得枚数を10枚、チェリーの獲得枚数を2枚、リプレイの獲得枚数を3枚とし、チェリーの確率に関しては単独チェリーのみとします。また、子役確率に関しては、ボーナス確率はメーカー公表値、その他の子役確率に関してはガリぞうさん調べのものを用いて算出しています。

設定別の期待値の表について

表の上段は全ての小役をフォローした場合の期待枚数、中段はチェリーのみフォロした場合の期待枚数、下段は取りこぼしが発生する子役を全て取りこぼした場合の期待枚数です。

アイムジャグラーEXやマイジャグラーVと比べると、全体的にチェリー確率が上がっており、低設定のBIGボーナスの確率がほぼ同じで、REGボーナスの確率が上がっています。ですが、ブドウ確率が若干下がっています。

それがあるのか、チェリーをフォローするだけでも設定3で勝てる可能性が出てきます。

金額にすると次のようになります。

期待値から収支を考える

期待枚数から期待収支を算出したものが以下のようになります。

すべての小役をフォローした場合は設定2でもあまり痛手ではありませんが、チェリーはフォローしておかないと設定3以下で結構な赤字になります。

5号機のジャグラーガールズは割と荒い動きをしていたので、今回も荒い動きをするのではないかと思います。(ファンキージャグラーよりかはマシだと思います。)

ですので、期待収支は参考程度にお願いします。

期待値から店側の利益を考える

期待枚数から店側の利益を算出したものが以下のようになります。ここで使っている期待枚数はベル、ピエロ、チェリーを全て取りこぼした場合のものを用いています。

この表は30台あると仮定して算出していますが、ジャグラーガールズSSは最高でも6台くらいしか入っていないようです。ですので、低設定を中心に使われるのではなかろうかと思います。

もっと市場に出回れば高設定に期待できそうな気がしますが、現状は厳しそうです。高設定を期待するなら、他のジャグラーシリーズを含む他機種の設定を見て判断するしかなさそうです。あとはジャグラーに力を入れているかどうですね。

まとめ

「出ない」というイメージを持たせないために今は高設定が使われているのでしょうが、通常期に入ったらおそらく設定2を中心に使われるのではないかと考えられます。

どの機種もそうですが、設定3以上であれば長い時間遊べる可能性は高いです。ジャグラーはGOGOランプが光ってナンボですね。できれば低設定は打ちたくないというのが本音です。

期待値の計算で用いたボーナス確率はメーカー公表値のものを使っています。ですが、実際に打たれているものはそうなっていないのがほとんどです。時間があったら「確率は収束する」が本当かどうかを考察してみたいと思います。

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今日はジャグラーの日2024【ゴーゴージャグラー3の期待値を考察する】

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もうすぐ5月5日のジャグラーの日ということで、ジャグラーシリーズの期待値について考察をしていきたいと思います。

目次

今回の機種
設定別の期待値
期待値から収支を考える
期待値から店側の利益を考える
まとめ

今回の機種

今回はゴーゴージャグラー3の期待値を考えてみます。

ゴーゴージャグラージャグラーシリーズの中でボーナス確率が最も高いですが、その分ブドウ確率が低くなっていますでの、玉持ちは悪いです。

詳細については公式サイトでご確認ください。↓

www.kitadenshi.co.jp

設定別の期待値

設定別の期待値はこの表のようになりました。

期待値の算出について

期待値の算出に関してですが、BIGボーナスの獲得枚数を240枚、REGボーナスの獲得枚数を96枚、ぶどうの獲得枚数を8枚、ベルの獲得枚数を14枚、ピエロの獲得枚数を10枚、チェリーの獲得枚数を2枚、リプレイの獲得枚数を3枚とし、チェリーの確率に関しては単独チェリーのみとします。また、確率についてはボーナス確率はメーカー公表値、子役確率に関してはガリぞうさん調べのものを用いて算出しています。

設定別の期待値の表について

ボーナス確率が高いので、期待値は他のジャグラーシリーズとほとんど同じくらいです。ですが、ブドウ確率がアイムジャグラーEXより悪いので通常時はしんどいかもしれません。チェリー確率も若干低めです。金額にするとどうでしょうか?

期待値から収支を考える

期待値から金額を算出するとこの表のようになります。

下段はベル、ピエロ、チェリーを全て取りこぼした場合の期待金額ですので、適当押しだともう少し期待金額が上がるかと思います。そう考えると、低設定でもそこまで痛手にならないのかもしれません。ただ、高設定の期待金額が低めです。大勝ちを狙うのはしんどいかもしれません。一番の問題は店側が設定を入れてくれるかどうかですね。

期待値から店側の利益を考える

期待値から店側利益を考えたものが次の表になります。

設定2〜設定4を均等に入れた場合でも結構な黒字になる傾向があります。設定5を入れた場合でも、期待利益が落ちますが黒字の傾向があります。だからといって設定が入るかというと、他の機種との兼ね合いやその他の環境などを考えるとそうではなさそうです。他の機種が調子悪そうなら狙うのはアリかなと思います。

まとめ

期待金額はジャグラーシリーズの中で低めになっていますが、アイムジャグラーEXよりは高いです。ただ、平均設定は2だそうなのでアイムジャグラーEXより厳しい戦いになるのではないかと思います。

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必要条件・十分条件の問題【1989年センター試験施行テスト】

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今回は必要条件・十分条件の問題です。

目次

今回の問題
今回の問題について
今回の問題の解説
いかがだったでしょうか?

今回の問題

(1) a,\ b 0でない実数とする。このとき、 a,\ bが同符号であることは

 \displaystyle \frac{b}{a}+\frac{a}{b}\geqq 2

が成り立つための( )

(2) p,\ qを実数とする。 2p^{2}\geqq qであることは、 x2次方程式

 x^{2}+2px+q=0

が実数解を持つための( )

( )には「必要十分条件」、「必要条件であるが十分条件ではない」、「十分条件であるが必要条件ではない」、「必要条件でも十分条件でもない」のうちそれぞれどれが適するか。

今回の問題について

1989年に実施されたセンター試験施行テストで出題された問題です。

センター試験の問題は要注意な問題が多いので、きちんと命題を立てて考えていくことが大事です。

今回の問題の解説

(1)の問題について

次の2つの命題を考えます。

 a,\ bが同符号ならば \displaystyle \frac{b}{a}+\frac{a}{b}\geqq 2

 \displaystyle \frac{b}{a}+\frac{a}{b}\geqq 2ならば a,\ bは同符号

前者の命題については、 a,\ bが同符号なので \displaystyle \frac{a}{b}\gt 0,\ \frac{b}{a}\gt 0となります。

よって、相加平均と相乗平均の関係より

 \begin{eqnarray*} \frac{b}{a}+\frac{a}{b}&\geqq &2\sqrt{\frac{b}{a}\cdot \frac{a}{b}}\\ &=&2\end{eqnarray*}

が成り立ちます。したがって、この命題は真の命題になります。

後者の命題については、 \displaystyle \frac{b}{a}+\frac{a}{b}\geqq 2が成り立つとき、この不等式を変形すると

 \begin{eqnarray*} \frac{b}{a}+\frac{a}{b}&\geqq &2\\ \frac{a^{2}+b^{2}}{ab}&\geqq &2\\ \frac{1}{ab}&\geqq &\frac{2}{a^{2}+b^{2}}\end{eqnarray*}

となります。 a^{2}+b^{2}\gt 0なので、 \displaystyle \frac{1}{ab}\gt 0となります。

したがって、 ab\gt 0であることが導かれますので、 a bは同符号であることがいえます。

よって、この命題は真の命題となります。

以上から、 a,\ bが同符号であることは \displaystyle \frac{b}{a}+\frac{a}{b}\geqq 2であるための「必要十分条件」となります。

(2)の問題について

問題を解く準備として、 x2次方程式 x^{2}+2px+q=0が実数解を持つ条件を考えます。

 x2次方程式 x^{2}+2px+q=0の判別式を Dとすると

 D/4=p^{2}-q

となります。

2次方程式が実数解を持つ条件は D\geqq 0ですので、 p^{2}-q\geqq 0が条件となります。

そのうえで、次の2つの命題を考えます。

 2p^{2}\geqq qならば x^{2}+2px+q=0が実数解を持つ

 x^{2}+2px+q=0が実数解を持つならば 2p^{2}\geqq qが成り立つ

前者の命題については、 p=2,\ q=5とすると、 2p^{2}=8ですので 2p^{2}\geqq qが成り立っています。

ところが、 x^{2}+4x+5=0の判別式を D_{1}とすると

 D_{1}=4^{2}-4\times 5=-4\lt 0

となりますので、2次方程式は実数解を持ちません。

これが反例となりますので、この命題は偽の命題になります。

後者の命題については、2次方程式が実数解を持ちますので q^{2}-p\geqq 0すなわち p^{2}\geqq qが仮定になります。

 p^{2}\geqq 0ですので 2p^{2}\geqq p^{2}が成り立ちます。

したがって、 2p^{2}\geqq qが成り立つことが言えますので、この命題は真の命題になります。

以上から、 2p^{2}\geqq qであることは、 x2次方程式 x^{2}+2px+q=0が実数解を持つための「必要条件であるが十分条件ではない」となります。

いかがだったでしょうか?

しっかりと命題を立てて、真偽を確かめていけば解ける問題でした。

(2)の問題は2次方程式に関しての知識を理解しておかないと難しいかもしれません。

必要条件・十分条件の問題を解く前に基本事項を確かめておくと良いです。

 

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