マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

徳島県教員採用試験の問題【2021年中高共通第6問】

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解いた数学の問題をマーク方式にして公表するブログです!管理人のRedchopperです!よろしくお願いします!

目次

今回の問題
今回の問題の原文(記述式)
今回の問題について
今回の問題の解説
いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

今回の問題

今週は2021年実施の徳島県教員採用試験専門教養数学の問題です。

今回は中高共通第6問です。

今回の問題の原文(記述式)

 n自然数とする。座標平面上において、3本の直線 3x+2y=6n,\ x=0,\ y=0で囲まれる三角形の周および内部にあり、 x座標と y座標がともに整数である点(格子点)の個数について考える。次の(1)〜(3)の問いに答えなさい。

(1) n=1,\ n=2,\ n=3のとき、直線 3x+2y=6n\ (x\geqq 0,\ y\geqq 0)上の格子点の数をそれぞれ求めなさい。

(2)(1)の結果から、3本の直線 3x+2y=6n,\ x=0,\ y=0で囲まれる三角形の周および内部にある格子点の数について、 Aさん、 Bさん、 Cさんが次のように考察しました。

 Aさん: xの値に着目すると、 xの値によって、直線 x=t tは整数)上の格子点の個数の変化の様子が異なるよね。

 Bさん:そうだね。でも yの値に着目しても、直線 y=t tは整数)上の格子点の変化の様子を見ることができるよ。

 Cさん:直線 3x+2y=6n\ (x\geqq 0,\ y\geqq 0)上の格子点の個数と三角形を元にしてできる長方形に着目してもできそうだね。

 n=10のときの格子点の個数を、 Aさん、 Bさん、 Cさんのいずれかの考察を利用して求めなさい。ただし、誰の考察を利用したか記入すること。

(3)3本の直線 3x+2y=6n,\ x=0,\ y=0で囲まれる三角形の周および内部にある格子点の個数を nを用いて表しなさい。

今回の問題について

難易度は☆☆☆☆です。

直線で囲まれる部分にある格子点の個数を求める問題です。

難易度表記については以下の記事をご参照ください。

red-red-chopper-mathmatics.hatenablog.com

今回の問題の解説

 n=1 n=2 n=3のときの直線 3x+2y=6n上の格子点の個数

 n=1のときの直線の式は 3x+2y=6となります。この直線上にある格子点は (0,3),\ (2,0)]の2個です。 n=2のときの直線の式は 3x+2y=12となります。この直線上にある格子点は (0,6),\ (2,3),\ (4,0)の3個です。 n=3のときも同じように求めます。直線の式が 3x+2y=18ですので、この直線上の格子点は (0,9),\ (2,6),\ (4,3),\ (6,0)の4個です。

 n=10のときの三角形の周と内部にある格子点の個数

会話の生徒の考察を使いように指示されていますが、今回は3人の考えを参考にした求め方を解説します。なお、このときの直線の方程式は 3x+2y=60です。

 Aさんの考えを使う

 Aさんは x座標に注目しています。 \displaystyle y=-\frac{3}{2}x+30ですので、 xの値が偶数か奇数かで場合分けして考えます。

 x=2k\ (k=0,\ 1,\ \cdots 10)のとき、 x=2k上にある格子点の個数は 31-3k個あります。したがって、格子点の合計の個数は

 \displaystyle 31+\sum_{k=1}^{10}(31-3k)=176

となります。 x=2k-1\ (k=1,2,\cdots ,10)のときは x=2k-1上に格子点が 32-3k個あります。したがって、格子点の合計の個数は

 \displaystyle \sum_{k=1}^{10}(32-3k)=155

となります。よって、求める格子点の個数は 176+155=331個になります。

 Bさんの考えを使う

 Bさんは y座標に注目しています。求め方としては Aさんと同じになります。 \displaystyle x=-\frac{2}{3}y+20ですので、 yの値を3で割ったあまりで分類して考えます。 y=3k(k=0,1,\cdots ,10),\ y=3k+1(k=0,1,\cdots 9),\ y=3k+2(k=1,2,\cdots ,9)のときの格子点の個数がそれぞれ 21-2k,\ 20-2k,\ 19-2kこあるので、合計の個数は

 \displaystyle 21+\sum_{k=1}^{10}(21-2k)+\sum_{k=1}^{9}(20-2k)+\sum_{k=1}^{9}(19-2k)=121+110+100=331

となります。

 Cさんの考えを使う

 Cさんの考えは集合の考えを使います。単純に考えると、格子点の個数は作った長方形の半分ですが、直線 3x+2y=60上にある格子点が長方形の対角線になりますので、ここの上にある格子点をカウントするのに注意が必要です。以下のように計算して求めます。長方形には縦に31個、横に21個の格子点があるので

 (31\times 21-11)\div 2+11=331

格子点の個数を nで表す

 Cさんの考えで求めると計算が楽です。長方形には (3n+1)(2n+1)個の格子点、直線 3x+2y=6n上には n+1個の格子点があるので

 \begin{eqnarray*} \frac{(3n+1)(2n+1)-(n+1)}{2}+(n+1)&=&\frac{6n^{2}+4n}{2}+n+1\\ &=&3n^{2}3n+1

となります。

いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

3つの直線で囲まれる部分の格子点の個数を求める問題でした。

問題文に会話による考え方の誘導がありましたので、解く方針は立てやすかったです。

考え方を応用すれば(3)の問題も難なくクリアできそうです。

 

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