マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

徳島県教員採用試験の問題【2021年中高共通第5問】

ご訪問ありがとうございます!

解いた数学の問題をマーク方式にして公表するブログです!管理人のRedchopperです!よろしくお願いします!

目次

今回の問題
今回の問題の原文(記述式)
今回の問題について
今回の問題の解説
いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

今回の問題

今週は2021年実施の徳島県教員採用試験専門教養数学の問題です。

今回は中高共通第5問です。

今回の問題の原文(記述式)

一辺の長さが1の正方形 ABCDにおいて、辺 AB,\ BC,\ CD,\ DAの中点をそれぞれ E,\ F,\ G,\ Hとする。次の図のように(上の画像をご参照ください)この正方形に8本の線分を引くと、それらの線分で囲まれた図形(図の斜線部分)ができる。下の(1)〜(3)の問いに答えなさい。

(1)線分 AC,\ BDの交点を O \overrightarrow{OA}=\vec{a},\ \overrightarrow{OB}=\vec{b}とする。線分 BD,\ HCの交点を P、線分 EG,\ HCの交点を Qとするとき、 \overrightarrow{OP},\ \overrightarrow{OQ}をそれぞれ \vec{a},\ \vec{b}を用いて表しなさい。

(2) |\overrightarrow{OQ}| |\overrightarrow{PQ}|の値をそれぞれ求めなさい。なお、解答は答えのみでよい。

(3)図の斜線部分の面積 Sを求めなさい。

今回の問題について

難易度は☆☆☆☆です。

ベクトルを用いて図形の面積を求める問題です。

難易度表記については以下の記事をご参照ください。

red-red-chopper-mathmatics.hatenablog.com

今回の問題の解説

 \overrightarrow{OP},\ \overrightarrow{OQ} \vec{a},\ \vec{b}で表す

 Oは正方形の2本の対角線の交点になります。点 Pは線分 ODと線分 HCの交点になりますので、方針は \overrightarrow{OD} \overrightarrow{HC} \vec{a} \vec{b}で表すことです。点 Dは点 Oに関して点 Bと反対側にあり、 OB=ODですので \overrightarrow{OD}=-\vec{b}です。また、 \displaystyle \overrightarrow{OH}=\frac{1}{2}(\vec{a}-\vec{b}),\ \overrightarrow{OC}=-\vec{a}ですので

 \displaystyle \overrightarrow{HC}=\overrightarrow{OC}-\overrightarrow{OH}=-\frac{3}{2}\vec{a}+\frac{1}{2}

となります。点 Pは直線 HC上にありますので、 \overrightarrow{HP}=t\overrightarrow{HC}となる実数 tが存在します。また、点 Pは直線 OD上にもありますので、 \overrightarrow{OP}=k\overrightarrow{OD}となる実数 kが存在します。このことを用いると、 \overrightarrow{OP}=\overrightarrow{OH}+\overrightarrow{HP}より

 \displaystyle -k\vec{b}=\left( \frac{1}{2}-\frac{3}{2}t\right) \vec{a}+\left( \frac{1}{2}t-\frac{1}{2}\right) \vec{b}

が得られます。右辺、左辺とも \overrightarrow{OP}を表していますが、ベクトルの表し方は1通りですので、各ベクトルに対する係数をそれぞれ比較すると

\left\{ \begin{array}{ccc}  \displaystyle  \frac{1}{2}-\frac{3}{2}t&=&0\\ \displaystyle \frac{1}{2}t-\frac{1}{2}&=&-k\end{array}\right.

という連立方程式が得られます。この連立方程式を解くと \displaystyle t=\frac{1}{3},\ k=\frac{1}{3}ですので \displaystyle \overrightarrow{OP}=-\frac{1}{3}\vec{b}となります。

同じようにして \overrightarrow{OQ}を求めます。点 Qは線分 HCと線分 OGとの交点になります。 \displaystyle \overrightarrow{OG}=-\frac{1}{2}(\vec{a}+\vec{b})ですので、 k^{\prime },\ t^{\prime }を実数とすると

 \displaystyle -\frac{1}{2}k(\vec{a}+\vec{b})=\left( \frac{1}{2}-\frac{3}{2}t^{\prime }\right) \vec{a}+\left( \frac{1}{2}t^{\prime }-\frac{1}{2}\right) \vec{b}

が得られます。先程と同じように連立方程式を解くと \displaystyle t^{\prime }=\frac{1}{2},\ k^{\prime }=\frac{1}{2}が得られますので

 \displaystyle \overrightarrow{OQ}=-\frac{1}{4}\vec{a}-\frac{1}{4}\vec{b}

となります。

 |\overrightarrow{OQ}| |\overrightarrow{PQ}|の値

正方形の対角線は垂直に交わり、それぞれの中点で交わります。したがって

 \displaystyle |\vec{a}|=\frac{\sqrt{2}}{2},\ |\vec{b}|=\frac{\sqrt{2}}{2},\ \vec{a}\cdot \vec{b}=0

であることがわかります。このことを用いると

 \displaystyle |\overrightarrow{OQ}|^{2}=\frac{1}{16}|\vec{a}|^{2}+\frac{1}{8}\vec{a}\cdot \vec{b}+\frac{1}{16}|\vec{b}|^{2}=\frac{1}{16}

ですので、 \displaystyle |\overrightarrow{OQ}|=\frac{1}{4}となります。また、

 \displaystyle \overrightarrow{PQ}=\overrightarrow{OQ}-\overrightarrow{OP}=-\frac{1}{4}\vec{a}+\frac{1}{12}\vec{b}

より \displaystyle |\overrightarrow{PQ}|^{2}=\frac{5}{144}となりますので \displaystyle |\overrightarrow{PQ}|=\frac{\sqrt{5}}{12}となります。

斜線部分の図形の面積

斜線部分の図形は、正八角形になります。ですので、面積は \triangle OPQの面積8枚分になります。 \displaystyle |\overrightarrow{OP}|=\frac{\sqrt{2}}{6},\ \angle POQ=45^{\circ }ですので、斜線部の図形の面積は

 \displaystyle \frac{1}{2}\times \frac{\sqrt{2}}{6}\times \frac{1}{4}\times \frac{1}{\sqrt{2}}\times 8=\frac{1}{6}

となります。

いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

図の斜線部の面積を求める問題でした。

見た目は求めることが難しそうですが、問題の順番通りに解いていくと方針が見えてきます。

多角形の面積は三角形に分けると良さそうです。

 

それでは!またのお越しをお待ちしております!(^^)/

Twitterで更新を報告しています!フォローよろしくお願いします(・ω・)

https://twitter.com/red_red_chopper