マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

徳島県教員採用試験の問題【2021年中高共通第4問】

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目次

今回の問題
今回の問題の原文(記述式)
今回の問題について
今回の問題の解説
いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

今回の問題

今週は2021年実施の徳島県教員採用試験専門教養数学の問題です。

今回は中高共通第4問です。

今回の問題の原文(記述式)

放物線 y=x^{2}について、次の(1)〜(3)の問いに答えなさい。

(1)放物線上の点 A(-a,a^{2})\ (a\gt 0)を通り、 Aにおける接線と垂直に交わる直線をlとする。直線 lの方程式を求めなさい。

(2)(1)の直線 lと放物線との点 A以外の交点を Bとする。 aの値の変化するとき、点 B x座標を最小にする aの値を求めなさい。

(3)(2)のとき、放物線と直線 ABが囲む図形の面積 Sを求めなさい。

今回の問題について

難易度は☆☆☆☆です。

直線と放物線で囲まれる部分の面積を求める問題です。

難易度表記については以下の記事をご参照ください。

red-red-chopper-mathmatics.hatenablog.com

今回の問題の解説

直線 lの方程式

直線 lの条件は

・点 A(-a,a^{2})を通る。

・放物線上の点 Aの接線と垂直に交わる。

の2つです。この2条件を満たす直線を求めます。

放物線上の点 Aにおける接線の傾きは、点 Aにおける微分係数 -2aですので、これが傾きの値になります。傾き mと垂直に交わる直線の傾きを m^{\prime }とすると mm^{\prime }=-1が成り立ちます。この条件から直線 lの傾きは \displaystyle \frac{1}{2a}となります。あとは点 A(-a,a^{2})を通ることを考えると、直線 lの方程式は

 \displaystyle y=\frac{1}{2a}(x+a)+a^{2}

となります。この式を整理すると \displaystyle y=\frac{1}{2a}x+a^{2}+\frac{1}{2}となります。

 Bの座標

 Bの座標は連立方程式

 \begin{eqnarray*} \left\{ \begin{array}{ccc} y&=&x^{2}\\ y&=&\displaystyle \frac{1}{2a}x+a^{2}+\frac{1}{2}\end{array}\right. \end{eqnarray*}

 (-a,a^{2})と異なる解です。代入法により x2次方程式

 \displaystyle x^{2}-\frac{1}{2a}x-a^{2}-\frac{1}{2}=0

が得られます。このまま解くと大変ですので、解と係数の関係を使って求めます。点 B x座標を bとすると

 -a+b=\frac{1}{2a},\ -ab=-a^{2}-\frac{1}{2}

が成り立ちます。ここから bの値を求めると \displaystyle b=\frac{1}{2a}+aとなります。 a\gt 0という条件がありますので、相加平均と相乗平均の関係から

 \displaystyle \frac{1}{2a}+a\geqq \sqrt{2}

が成り立ちます。点 B x座標はこの不等式の等号が成立するときですので、 \displaystyle a=\frac{1}{2a}を解くと \displaystyle a=\frac{\sqrt{2}}{2}となります。

放物線と直線 ABで囲まれる部分の面積

 aの値は先ほど求めた値とします。そうすると、直線 lの方程式は \displaystyle y=\frac{\sqrt{2}}{2}x+1となります。この直線と放物線の交点の x座標は x=\sqrt{2} \displaystyle x=-\frac{\sqrt{2}}{2}ですので、放物線と直線 l(直線 AB)とで囲まれる部分の面積 S

 \begin{eqnarray*} S&=&\int_{-\frac{\sqrt{2}}{2}}^{\sqrt{2}}(-x^{2}+\frac{\sqrt{2}}{2}x+1)dx\\ &=&-\int_{-\frac{\sqrt{2}}{2}}^{\sqrt{2}}(x-\sqrt{2})(x+\frac{\sqrt{2}}{2})dx\\ &=&\frac{1}{6}\left( \sqrt{2}+\frac{\sqrt{2}}{2}\right) ^{3}\\ &=&\frac{9\sqrt{2}}{8}\end{eqnarray*}

となります。

いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

放物線上の点における法線と放物線で囲まれる部分の面積を求める問題でした。

今回の問題は計算をまともに行うと大変です。

ですので、2次方程式の解と係数の関係や積分 \displaystyle \frac{1}{6}公式の知識があったほうが良いです。

 

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