マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

必要条件・十分条件の問題【連続関数と微分可能な関数】

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今回は必要条件・十分条件の問題です。

目次

今回の問題
今回の問題について
今回の問題の解説
いかがだったでしょうか?

今回の問題

次の条件 p,\ qを考える。

 p:関数 f(x) x=a微分可能

 q:関数 f(x) x=aで連続

このとき、 p qであるための( )

( )には「必要十分条件」、「必要条件であるが十分条件ではない」、「十分条件であるが必要条件ではない」、「必要条件でも十分条件でもない」のうちどれが適するか。

今回の問題について

数学Ⅲの分野で気をつけるべき必要条件・十分条件の問題その2です。

今回は微分可能な関数と連続関数の事柄についてです。

今回の問題の解説

関数 y=f(x)が点 x=aで連続であることは

 \displaystyle \lim_{x\to a}f(x)=f(a)

が成り立つことです。

また、関数 y=f(x)が点 x=a微分可能であるというのは、極限値

 \displaystyle \lim_{x\to a}\frac{f(x)-f(a)}{x-a}

が存在することです。

関数 y=f(x)が点 x=a微分可能ならば、その点で関数 y=f(x)は連続になります。

関数 y=f(x)が点 x=a微分可能なとき、極限値

 \displaystyle \lim_{x\to a}\frac{f(x)-f(a)}{x-a}

が存在します。この値を \alpha とおきます。このとき

 \begin{eqnarray*} \lim_{x\to a}\left( f(x)-f(a)\right) &=&\lim_{x\to a}\frac{f(x)-f(a)}{x-a}\cdot (x-a)\\ &=&\alpha \cdot 0\\ &=&0\end{eqnarray*}

となりますので、 \displaystyle \lim_{x\to a}f(x)=f(a)が成り立ちます。

したがって、関数 f(x)は点 x=aで連続となります。

ところが、この逆は成り立ちません。

 y=|x|について考えてみます。

この関数は

 \begin{eqnarray*} \lim_{x\to +0}|x|&=&\lim_{x\to +0}x\\ &=&0\\ \lim_{x\to -0}|x|&=&\lim_{x\to -0}(-x)\\ &=&0\end{eqnarray*}

となりますので、 \displaystyle \lim_{x\to 0}|x|=0(=|0|)が成り立ち、 x=0で連続であることがわかります。

ところが

 \begin{eqnarray*} \lim_{x\to +0}\frac{|x|-|0|}{x-0}&=&\lim_{x\to 0}\frac{x}{x}\\ &=&1\\ \lim_{x\to -0}\frac{|x|-|0|}{x-0}&=&\lim_{x\to 0}\frac{-x}{x}\\ &=&-1\end{eqnarray*}

となっており、極限値 \displaystyle \lim_{x\to 0}\frac{|x|-|0|}{x-0}は( x 0への近づき方に依存して極限値が変わるため)存在しません。

したがって、関数 y=|x|は点 x=0で連続ではありますが、微分可能ではありません。

以上から、関数 y=f(x)が点 x=a微分可能であることは、関数 y=f(x)が点 x=aで連続であるための「十分条件であるが必要条件ではない」ということになります。

いかがだったでしょうか?

この問題は微分積分の分野において要注意です。

微分可能な関数は連続関数である証明と連続であるが微分可能ではない関数の例は覚えておくと良いです。

そうすると微分可能であることは連続であるための十分条件であることは瞬時に出てくると思います。

 

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