マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

等式の性質【必要条件・十分条件】

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解いた数学の問題をマーク方式にして公表するブログです!管理人のRedchopperです!よろしくお願いします!

今回は必要条件・十分条件の問題です。

目次

今回の問題
今回の問題について
今回の問題の解説
いかがだったでしょうか?

今回の問題

次の条件を考える。ただし、 a,\ bは実数、 c 0ではない実数とする。

 P:a=b

 Q_{+}:a+c=b+c

 Q_{\times }:ac=bc

 \displaystyle Q_{\div }:\frac{a}{c}=\frac{b}{c}

(1) P Q_{+}であるための( )

(2) P Q_{\div}であるための( )

(3) P Q_{+}かつ Q_{\times }かつ Q_{\div }であるための( )

( )には「必要十分条件」、「必要条件であるが十分条件ではない」、「十分条件であるが必要条件ではない」、「必要条件でも十分条件でもない」のうちそれぞれどれが適するか。

今回の問題について

数学の問題を解く上では等式の性質を当たり前のように使っています。

それは「必要十分条件」なのか?

そこを考えていくのが今回の問題です。

注意すべき点としては実数 cには 0ではないという条件を課しているというところです。

これは、 0で割るということを避けるためと、後述しますが c 0を含ませると話が変わってきます。

今回の問題の解説

(1)の問題について

 P\Longrightarrow Q_{+}の真偽を調べます。

 a=bならば、両辺に同じ数 cを加えると a+c=b+cとなります。

したがって、この命題は真です。

 Q_{+}\Longrightarrow Pの真偽を調べます。

 a+c=b+cならば

 \begin{eqnarray*} a+c-c&=&a\end{eqnarray*}

一方、

 \begin{eqnarray*} a+c-c&=&(a+c)-c\\ &=&(b+c)-c\\ &=&b+c-c\\ &=&b\end{eqnarray*}

よって a=bが成り立ちます。

したがって、この命題は真です。

以上から、 P Q_{+}であるための必要十分条件となります。

(2)の問題について

 P\Longrightarrow Q_{\div }の真偽を調べます。

 a=bならば、両辺に同じ数 cで割ると \displaystyle \frac{a}{c}=\frac{b}{c}となります。

よって、この命題は真です。

 Q_{\div }\Longrightarrow Pの真偽を調べます。

 \displaystyle \frac{a}{c}=\frac{b}{c}ならば

 \begin{eqnarray*} \frac{a}{c}\times c&=&a\end{eqnarray*}

一方、

 \begin{eqnarray*} \frac{a}{c}\times c&=&\frac{b}{c}\times c\\ &=&b\end{eqnarray*}

よって a=bが成り立ちます。

したがって、この命題は真です。

以上から、 P Q_{\div }であるための必要十分条件となります。

(3)の問題について

 P\Longrightarrow Q_{+}かつ Q_{\times }かつ Q_{\div }の真偽を調べます。

等しい値に同じ数を加えたり、かけたり、割ったりしても値は変わりませんので

 a=bならば \displaystyle a+c=b+c,\ ac=bc,\ \frac{a}{c}=\frac{b}{c}

が成り立ちます。したがって、この命題は真です。

 Q_{+}かつ Q_{\times }かつ Q_{\div }\Longrightarrow Pの真偽を調べます。

 ac=bcならば、 c 0でない実数なので \displaystyle \frac{1}{c}という実数が存在します。よって

 \begin{eqnarray*} ac\times \frac{1}{c}&=&a\end{eqnarray*}

一方、

 \begin{eqnarray*} ac\times \frac{1}{c}&=&bc\times \frac{1}{c}\\ &=&b\end{eqnarray*}

(1)と(2)も合わせると a=bが成り立ちます。

よってこの命題は真です。

以上から、 P Q_{+}かつ Q_{\times }かつ Q_{\div }であるための必要十分条件となります。

いかがだったでしょうか?

今回の問題においては cの値を 0ではない実数として扱いました。

この場合は普段通り等式の変形を行っても問題はないです。

 c 0を含んだ実数として扱った場合は Q_{\times }\Longrightarrow Pの命題が偽となるところに注意が必要です。

反例は a=1,\ b=2,\ c=0で、このとき ac=bc=0が成り立ちますが a\not= bです。

問題文の冒頭に書いてある前提条件には本当に気をつけてください!

 

それでは!またのお越しをお待ちしております!(^^)/

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