マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

共通テスト前の確認数学Ⅱ+B編【ベクトル】

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今週は共通テスト前の確認数学Ⅱ+B編です。

今回はベクトルです。

今回の問題の原文

1. \triangle ABCにおいて、辺 AB 3:1に内分する点を D、辺 ACの中点を E、線分 BEと線分 CDとの交点を Fとする。 \overrightarrow{AB}=\vec{a},\ \overrightarrow{AC}=\vec{b}とおくとき、 \overrightarrow{AF} \vec{a} \vec{b}を用いて表せ。

 

2.3点 A(3,6,0),\ B(1,4,0),\ C(0,5,4)がある。このとき次の問いに答えよ。

(1) \cos{\angle BAC}の値を求めよ。

(2) \triangle ABCの面積を求めよ。

(3)点 P(3,4,5)から平面 ABCに垂線 PHを下ろすとき、 \overrightarrow{PH}を求めよ。

(4)四面体 PABCの体積を求めよ。

今回の問題について

難易度は☆☆☆です。

線分の交点を位置ベクトルで表す問題と四面体の体積をベクトルを用いて求める問題です。

難易度表記については以下の記事をご参照ください。

red-red-chopper-mathmatics.hatenablog.com

今回の問題の解説

(1)線分 XY上の点を Pとするとき、実数 \alpha  \beta を用いて

 \overrightarrow{OP}=\alpha \overrightarrow{OX}+\beta \overrightarrow{OY}\ ,\ (\alpha +\beta =1)

のように表すことができることを使います。

 Pは線分 BE上にありますので、実数 tを用いて

 \overrightarrow{AF}=t\overrightarrow{AB}+(1-t)\overrightarrow{AE}

と表すことができます。 \displaystyle \overrightarrow{AE}=\frac{1}{2}\vec{b}ですので、 \overrightarrow{AF} \vec{a} \vec{b}を用いて表すと

 \displaystyle \overrightarrow{AF}=t\vec{a}+\left(\frac{1}{2}-\frac{1}{2}t\right) \vec{b}…①

となります。また、点 Fは線分 CD上にありますので、実数 sを用いて

 \overrightarrow{AF}=(1-s)\overrightarrow{AD}+s\overrightarrow{AC}

と表すことができますが、 \displaystyle \overrightarrow{AD}=\frac{3}{4}\vec{a}ですので

 \overrightarrow{AF}=\left( \frac{3}{4}-\frac{3}{4}s\right) \vec{a}+s\vec{b}…②

と表すことができます。①と②から、ベクトルの表し方はただ1通りですので次の連立方程式が成り立ちます。

 \left\{ \begin{array}{ccc} \displaystyle \frac{3}{4}-\frac{3}{4}s&=&t\\ s&=&\displaystyle \frac{1}{2}-\frac{1}{2}t\end{array}\right.

この連立方程式を解くと \displaystyle s=\frac{1}{5},\ t=\frac{3}{5}となりますので

 \displaystyle \overrightarrow{AF}=\frac{3}{5}\vec{a}+\frac{1}{5}\vec{b}

となります。

(2)空間座標が与えられている場合は、ベクトルを成分表示で求めます。

 \overrightarrow{AB}=(2.2.0),\ \overrightarrow{AC}=(-3,-1,4)

ですので |\overrightarrow{AB}|=2\sqrt{2},\ |\overrightarrow{AC}|=\sqrt{26},\ \overrightarrow{AB}\cdot \overrightarrow{AC}=-8

となります。したがって \displaystyle \cos{\angle BAC}=-\frac{2}{\sqrt{13}}となりますので \sin{\angle BAC}=\frac{3}{\sqrt{13}}となります。よって \triangle ABCの面積は

 \displaystyle \frac{1}{2}\times 2\sqrt{2}\times \sqrt{26}\times \frac{3}{\sqrt{13}}=6

となります。点 Hは平面 ABC上にありますので

 \overrightarrow{PH}=x\overrightarrow{PA}+y\overrightarrow{PB}+z\overrightarrow{PC}\ ,\ (x+y+z=1)

を満たす実数 x,y,zが存在します。 PH\perp AB,\ PH\perp ACであることから

 \displaystyle x=\frac{1}{2},\ y=-\frac{1}{2},\ z=1

となります。したがって \overrightarrow{PH}=(-2,2,-1)となります。よって |\overrightarrow{PH}|=3です。

 PABCの体積は

 \displaystyle \frac{1}{3}\times \triangle ABC \times |\overrightarrow{PH}|=6

となります。

いかがだったでしょうか?

ベクトルの問題は平面か空間のいずれかがでますが、特に空間では四面体に関する問題が出題されやすいです。

平面では線分上にある条件、空間では平面上にある条件が重要になります。

平面、空間で共通する基本事項は \overrightarrow{AB}=\overrightarrow{AC}+\overrightarrow{CB}です。

あとは内積の計算に慣れておくと良いと思います。

 

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