マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

徳島県教員採用試験の問題【2016年中高共通第6問】

ご訪問ありがとうございます!

解いた数学の問題をマーク方式にして公表するブログです!管理人のRedchopperです!よろしくお願いします!

今週は2016年実施の徳島県教員採用試験専門教養数学の問題です。

今回は中高共通第6問です。

今回の問題の原文

2つの円 x^{2}+y^{2}=5…①、 (x-2)^{2}+(y-2)^{2}=1…②の交点を A,\ Bとする。点 Pが円①上を動くとき、 \triangle ABPの重心 Gの軌跡を求めなさい。

今回の問題について

難易度は☆☆☆☆です。

軌跡を求める問題です。

難易度表記については以下の記事をご参照ください。

red-red-chopper-mathmatics.hatenablog.com

今回の問題の解説
与えられている条件を整理してみる

2つの円の式が与えられていますので、これを図示してみます。図は下の青い曲線になります。(赤い曲線が求める軌跡です)

与えられている2つの円が2点で交わっています。軌跡を求めるために必要な情報ですので、これを求めていきます。

2つの円の交点を求める

2つの円の交点の座標は連立方程式

 \begin{eqnarray*} \left\{ \begin{array}{ccc} x^{2}+y^{2}&=&5\\ (x-2)^{2}+(y-2)^{2}&=&1\end{array}\right. \end{eqnarray*}

の解になります。これを解いていくのですが、後者の式を展開すると

 x^{2}+y^{2}-4(x+y)+8=1

となります。前者の x^{2}+y^{2}=5を代入すると

 -4(x+y)=-12

となりますので、 x+y=3となります。したがって y=3-xですので、これを x^{2}+y^{2}=5の式に代入します。そうすると x2次方程式

 x^{2}-3x+2=0

が得られますので、これを解いて x=1,\ x=2となります。よって、求める座標は (1,2) (2,1)となります。このどちらかを点 A、もう一方を点 Bとします。

 P (s,t)とおいて点 Gの座標を求める

 G \triangle ABPの重心になりますので \displaystyle G\left( \frac{x+3}{3},\frac{t+3}{3}\right)となります。点 Pが円 x^{2}+y^{2}=5上を動きますので、それに合わせて点 Gが動きます。ただし、点 A,\ B,\ Pで三角形をなす必要がありますので、この3点は異なる点でないといけないことに注意が必要です。

 Pの条件から点 Gの軌跡を求める

 Gの座標を (X,Y)とおきます。先ほど求めた点 Gの座標と比較すると

 \begin{eqnarray*} \left\{ \begin{array}{ccc} X&=&\displaystyle \frac{s+3}{3}\\ Y&=&\displaystyle \frac{t+3}{3}\end{array}\right. \end{eqnarray*}

となります。これを s t連立方程式と思って解くと

 \begin{eqnarray*} \left\{ \begin{array}{ccc} s&=&3(X-1)\\ t&=&3(Y-1)\end{array}\right. \end{eqnarray*}

となります。点 Pの座標を (s,t)とおきましたが、点 Pは円 x^{2}+y^{2}=5上にありますので s^{2}+t^{2}=5を満たします。ここに先ほどの連立方程式の解を代入すると

 9(X-1)^{2}+9(Y-1)^{2}=5

したがって \displaystyle (X-1)^{2}+(Y-1)^{2}=\frac{5}{9}という式が得られます。点 Gはこの条件を満たしながら動きますので、求める軌跡は円 \displaystyle (x-1)^{2}+(y-1)^{2}=\frac{5}{9}となります。

条件を満たさない点がないか確認する

求めた軌跡がすべて条件を満たすとは限りませんので、ちゃんと条件を満たしているかどうかをチェックします。今回は点 Pが点 Aまたは点 Bと一致してはいけないという条件がありますので、この条件を満たしてしまう点を除かないといけません。

 Pが点 (1,2)にあるとき \displaystyle X=\frac{4}{3},\ Y=\frac{5}{3}、点 Pが点 (2,1)にあるとき \displaystyle X=\frac{5}{3},\ Y=\frac{4}{3}となります。点 Gがこれらの点にあるときは \triangle ABPが成立しませんので、この点を除いておきます。

以上から、求める点 Gの軌跡は円 \displaystyle (x-1)^{2}+(y-1)^{2}=\frac{5}{9}のうち点 \displaystyle \left( \frac{4}{3},\frac{5}{3}\right) ,\ \left( \frac{5}{3},\frac{4}{3}\right) を除く部分となります。

いかがだったでしょうか?

軌跡を求める問題でしたが、解き方としては基本的なものでした。

ですが、取り除かないといけない部分がありますので、そのチェックを怠ると減点されかねないです。

いつでもチェックする癖をつけておいたほうが良さそうですね。

 

それでは!またのお越しをお待ちしております!(^^)/

Twitterで更新を報告しています!フォローよろしくお願いします(・ω・)

https://twitter.com/red_red_chopper