マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

yahoo!知恵袋にあった問題4【必要条件・十分条件】

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解いた数学の問題をマーク方式にして公表するブログです!管理人のRedchopperです!よろしくお願いします!

今回は必要条件・十分条件の問題です。

目次

今回の問題
今回の問題について
今回の問題の解説
いかがだったでしょうか?

今回の問題

(1) x,\ y,\ zは実数とする。 x^{2}+y^{2}+z^{2}=0であることは x+y+z=0かつ xyz=0であるための( )

(2) |x-1|\lt 3であることは |x|\lt 2であるための( )

(3) |x|\lt 1かつ |y|\lt 1であることは 0\leqq xy\lt 1であるための( )

( )には「必要十分条件」、「必要条件であるが十分条件ではない」、「十分条件であるが必要条件ではない」、「必要条件でも十分条件でもない」のうちそれぞれどれが適するか。

今回の問題について

今回もyahoo!知恵袋にあった問題です。

反例の見つけ方を焦点に当てて解説します。

今回の問題の解説

(1)の問題について

 x^{2}+y^{2}+z^{2}=0\Longrightarrow x+y+z=0かつ xyz=0の真偽を調べます。

 x^{2}+y^{2}+z^{2}=0ならば x=y=z=0ですので、 x+y+z=0,\ xyz=0となります。

よって、この命題は真です。

 x+y+z=0かつ xyz=0\Longrightarrow x^{2}+y^{2}+z^{2}=0の真偽を調べます。

仮定の条件を見てみると、 xyz=0を満たさないといけないのですが、この条件から x,\ y,\ zのうち少なくとも 1つが 0でなければいけないことがわかります。

 x,\ y,\ zのうちどれか1つが 0であれば良いので、 x=0としておきます。

仮定の条件は x+y+z=0も同時に満たさなければなりません。

 x=0と設定しましたので、 y\not=0 または z\not=0であるものが見つかれば x^{2}+y^{2}+z^{2}=0を満たしませんので、それが反例となります。

 x=0かつ x+y+z=0であるものを探せば良いのですが、これらの条件から y=-zであることがわかりますので、 yの値を 0以外に設定すれば、 zの値が決まります。

例えば、 y=1に設定すれば、 z=-1になりますので、 x=0,\ y=1,\ z=-1 x+y+z=0かつ xyz=0を満たし、 x^{2}+y^{2}+z^{2}=0を満たさないものの1つになります。

これが反例となりますので、この命題は偽です。

以上から、 x^{2}+y^{2}+z^{2}=0であることは x+y+z=0かつ xyz=0であるための「十分条件であるが必要条件ではない」ということになります。

(2)の問題について

不等式 |x-1|\lt 3を解くと -2\lt x\lt 4となります。

また、不等式 |x|\lt 2を解くと -2\lt x\lt 2となります。

ここまでやれば、普通は以下のように集合を用いて必要条件か十分条件かを判断します。

 A=\{ x|-2\lt x\lt 4\} ,\ B=\{ x|-2\lt x\lt 2\}とおくと B\subset Aが成り立ちますので、 |x-1|\lt 3であることは |x|\lt 2であるための「必要条件であるが十分条件ではない」ということになります。

命題を作って判断する場合は以下のようにします。

 |x-1|\lt 3\Longrightarrow |x|\lt 2の真偽を調べます。

この命題を言い換えると -2\lt x\lt 4\Longrightarrow -2\lt x\lt 2となります。

 x=3は仮定の -2\lt x\lt 4を満たしますが、 -2\lt x\lt 2を満たしません。

これが反例になりますので、この命題は偽です。

 |x|\lt 2\Longrightarrow |x-1|\lt 3の真偽を調べます。

この命題を言い換えると -2\lt x\lt 2\Longrightarrow -2\lt x\lt 4となります。

仮定の -2\lt x\lt 2を満たす xはすべて -2\lt x\lt 4を満たしますので、この命題は真となります。

以上から、 |x-1|\lt 3であることは |x|\lt 2であるための「必要条件であるが十分条件ではない」となります。

(3)の問題について

 |x|\lt 1かつ |y|\lt 1\Longrightarrow 0\leqq xy\lt 1の真偽を調べます。

仮定の条件 |x|\lt 1かつ |y|\lt 1を見てみると、 x yは負の数の値を取りうることが考えられます。

結論の条件は 0\leqq xy \lt 1ですが、 x yが異符号であるものの組み合わせを見つければ、 xy\lt 0となりますのでこれが反例となります。

例えば、 \displaystyle x=\frac{1}{2},\ y=-\frac{1}{2}は仮定を満たしますが、 \displaystyle xy=-\frac{1}{4}となりますので、結論を満たしません。

これが反例となりますので、この命題は偽です。

 0\leqq xy\lt 1\Longrightarrow |x|\lt 1かつ |y|\lt 1の真偽を調べます。

仮定の条件は 0\leqq xy\lt 1ですが、結論の |x|\lt 1を満たさないものを使って仮定の条件を満たすものが作れないかを考えてみます。

例えば、 x=2 |x|\lt 1という条件を満たしません。

 \displaystyle y=\frac{1}{4}とすると、 \displaystyle xy=\frac{1}{2}となりますので、仮定の 0\leqq xy\lt 1を満たします。

この例は結論の |x|\lt 1かつ |y|\lt 1を満たしませんので、反例となります。

したがって、この命題は偽です。

以上から、 |x|\lt 1かつ |y|\lt 1であることは 0\leqq xy\lt 1であるための「必要条件でも十分条件でもない」となります。

いかがだったでしょうか?

今回は反例を探すことを頂点に解説をしました。

反例は仮定を満たして結論を満たさないものです。

反例を探すときは

(1)仮定を満たすもので結論を満たさないものを探す

(2)結論を満たさないものから仮定を満たすものを探す

この2つのうちどちらかをすれば見つかります。

次回以降はセンター試験・共通テストの過去問や専門学校、大学、教員採用試験の過去問を扱います。

 

それでは!またのお越しをお待ちしております!(^^)/

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