マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

生徒の解答間違い探し【相加平均と相乗平均の関係】

ご訪問ありがとうございます!

解いた数学の問題をマーク方式にして公表するブログです!管理人のRedchopperです!よろしくお願いします!

目次

今回の問題
今回の問題について
今回の問題の解説
いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

今回の問題

今週は生徒の解答間違い探しです。問題に対する生徒の解答に致命的な間違いが1箇所ありますので、それをぜひ見つけてみてください。

今回の問題について

難易度は☆☆☆です。

相加平均と相乗平均の関係に関する問題です。教員採用試験では頻出問題です。

難易度表記については以下の記事をご参照ください。

red-red-chopper-mathmatics.hatenablog.com

今回の問題の解説

間違いを見つけやすくするために正しい解答を示します。

正しい解答

 \begin{eqnarray*} \left( a+\frac{1}{b}\right) \left( 4b+\frac{1}{a}\right) &=&4ab+1+4+\frac{1}{ab}\\ &=&4ab+\frac{1}{ab}+5\end{eqnarray*}

ここで、 a\gt 0,\ b\gt 0なので \displaystyle ab\gt 0,\ \frac{1}{ab}\gt 0である。よって、相加平均と相乗平均の関係より

 \displaystyle 4ab+\frac{1}{ab}\geqq 2\sqrt{4ab\cdot \frac{1}{ab}}=4

等号成立は \displaystyle 4ab=\frac{1}{ab}のとき、すなわち \displaystyle ab=\frac{1}{2}のときである。

したがって、 \displaystyle \left( a+\frac{1}{b}\right) \left( 4b+\frac{1}{a}\right) の最小値は 9

相加平均と相乗平均の関係を使うときの注意

相加平均と相乗平均の関係とは、 a\gt 0,\ b\gt 0のとき、不等式

 a+b\geqq 2\sqrt{ab}

が成り立つことを言っています。不等式を用いる際に注意しなければいけないことは等号成立条件です。相加平均と相乗平均の関係における等号成立条件は a=bですので、これをチェックする必要があります。

生徒の間違い

生徒に解答における致命的なミスは相加平均と相乗平均の関係の等号成立条件を無視してしまったところにあります。生徒が最後に出した不等式の等号成立条件は \displaystyle a=\frac{1}{b}かつ \displaystyle 4b=\frac{1}{a}であることです。いいかえると ab=1 \displaystyle ab=\frac{1}{4}を同時に満たす正の実数 a bが存在することです。しかし、このような a bは存在しません。ということは、生徒が最後に出した不等式の等号は成立しないということになります。

いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

相加平均と相乗平均の関係では等号成立条件に要注意です。

不等式を証明するときも =が付いている不等式に関しては等号成立条件を導くかと思います。

その等号成立条件が重要ですので、そこが意識できるようにしておきたいところです。

 

それでは!またのお越しをお待ちしております!(^^)/

Twitterで更新を報告しています!フォローよろしくお願いします(・ω・)

https://twitter.com/red_red_chopper