マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

徳島県教員採用試験の問題【2007年中高共通第3問】

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今週は2007年実施の徳島県教員採用試験専門教養数学の問題です。

今回は中高共通問題の第3問です。

今回の問題の原文

 \angle AOB=90^{\circ },\ OA=4,\ OB=3の直角三角形 OABがある。 \triangle OABの内心を Iとし、線分 OI Iを超える延長が \triangle OABの外接円と交わる点を Pとする。また、 \angle OABの外角の二等分線と線分 OP Pを超える延長が交わる点を Qとする。次の(1)・(2)の問いに答えなさい。

(1) \overrightarrow{OP} \overrightarrow{OA} \overrightarrow{OB}を用いて表しなさい。

(2) \overrightarrow{OQ} \overrightarrow{OA} \overrightarrow{OB}を用いて表しなさい。

今回の問題について

難易度は☆☆☆☆です。

図形の性質を用いてベクトルを求める問題です。

難易度表記については以下の記事をご参照ください。

red-red-chopper-mathmatics.hatenablog.com

今回の問題の解説

問題文を図に表すと次のようになります。

 \triangle OABは直角三角形ですので、三平方の定理を用いることができます。 OA=4,\ OB=3ですので、 AB=5です。円周角の定理より、 \triangle OABの外接円の直径はこの直角三角形の斜辺となりますので、半径は \displaystyle \frac{5}{2}となります。

ここから OPの長さを求めてみます。 \triangle OAPも同じ円に内接していますので、正弦定理より

 \displaystyle \frac{OP}{\sin{\angle OAP}}=5

が成り立ちます。この時点で OPの長さも \sin{\angle OAP}の値もわかりません。しかし、 \sin{\angle OAP}の長さを求める手段は存在します。直線 OI \angle AOBの二等分線ですので、 \angle BOP=45^{\circ }です。また、円周角の定理より \angle BOP=\angle PABですので \angle PAO=\angle OAB+45^{\circ }となります。 \displaystyle \sin{\angle OAB}=\frac{3}{5},\ \cos{\angle OAB}=\frac{4}{5}であることを用いると、三角関数の加法定理により

 \begin{eqnarray*}\sin{\angle OAP}&=&\sin{(\angle OAB+45^{\circ })}\\ &=&\sin{\angle OAB}\cos{45^{\circ }}+\cos{\angle OAB}\sin{45^{\circ }}\\ &=&\frac{3}{5}\times \frac{\sqrt{2}}{2}+\frac{4}{5}\times \frac{\sqrt{2}}{2}\\ &=&\frac{7\sqrt{2}}{10}\end{eqnarray*}

となります。したがって、正弦定理より \displaystyle OP=\frac{7\sqrt{2}}{2}になります。

直線 OIと辺 ABの交点を Dとするとき、 ODの長さも求めてみます。この長さと \overrightarrow{OD}が求められれば、 \overrightarrow{OP}を求めることができます。 \triangle OABの面積が 6ですので、 AD:DB=4:3であることを用いると \displaystyle OD=\frac{12\sqrt{2}}{7}となります。よって \displaystyle OP=\frac{49}{24}ODとなります。

 Dは辺 AB 4:3に内分しますので \displaystyle \overrightarrow{OD}=\frac{3}{7}\overrightarrow{OA}+\frac{4}{7}\overrightarrow{OB}となります。したがって \overrightarrow{OP}=\frac{7}{8}\overrightarrow{OA}+\frac{7}{6}\overrightarrow{OB}となります。

 Qは線分 OD 7:5に外分しますので \displaystyle \overrightarrow{OQ}=\frac{7}{2}\overrightarrow{OD}となります。したがって

 \displaystyle \overrightarrow{OQ}=\frac{3}{2}\overrightarrow{OA}+2\overrightarrow{OB}

となります。

いかがだったでしょうか?

内分点と外分点の性質と角の二等分線の定理に関する知識が問われている問題でした。

角の二等分線に関する定理については中学数学で証明ができますので、この証明はチャレンジをしてほしいです。

大学入試のベクトルの問題でも多々用いることがありますので、知っておいたほうが良さそうです。

 

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