マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

首都大学東京の問題【2018年前期日程第3問】

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今週は首都大学東京2017年・2018年の問題です。

今回は2018年文系学部前期日程第3問です。

今回の問題について

難易度は☆☆☆☆です。

3次方程式と整数に関する問題です。

難易度表記については以下の記事をご参照ください。

red-red-chopper-mathmatics.hatenablog.com

今回の問題の解説

 n次方程式にある複素数が解にもつとき、その共役複素数も解にもつことが知られています。

元の問題には「 g(a+bi)=0が成り立つならば g(a-bi)=0が成り立つことを示せ」というものが設定されていますので、その知られていることを証明することが要請されています。

これは \alpha =a+bi,\ \beta=a-biとおくと、多項式 g(x)

 g(x)=(x-\alpha )(x-\beta )Q(x)+px+q

と表現することができることを用いて証明します。

元の式に直接代入して証明もできますが、計算がかなり大変になるかと思います。

仮定は g(\alpha )=0であることです。この仮定から

 g(\alpha )=pa+q+pbi=0

 pa+q=0かつ pb=0…①が成り立ちます。

 g(\beta )=pa+q-pbi

ですので、①より g(\beta )=0であることがわかります。

ここまでで g(\alpha )=0であることと g(\beta )=0であることがわかりましたので、 g(x)多項式であることから因数定理より、 g(x) (x-\alpha )(x-\beta )に因数を持ちます。

 (x-\alpha )(x-\beta )=x^{2}-2ax+a^{2}+b^{2}

ですので、 g(x) x^{2}-2ax+a^{2}+b^{2}で割り切れることがわかります。

解と係数の関係から \alpha +\beta =2a,\ \alpha \beta =a^{2}+b^{2}です。

3次方程式の解と係数の関係から、 g(x)=0のもう一つの解を \gamma とすると

 \left\{ \begin{array}{ccc}\alpha +\beta +\gamma &=&5\\ \alpha \beta +\beta \gamma +\gamma \beta &=&m\\ \alpha \beta \gamma &=&13\end{array}\right.

となりますので、この二つを合わせると

 \left\{ \begin{array}{ccc}2a+\gamma &=&5\\ a^{2}+b^{2}+2a\gamma &=&m\\ (a^{2}+b^{2})\gamma &=&13\end{array}\right.

となります。この連立方程式から \gamma =5-2aとなりますので、 a bが整数であることから a^{2}+b^{2}=13,\ 5-2a=1となります。

この連立方程式から a=2,\ b=\pm 3が得られますので、ここから mの値を求めると m=17となります。

いかがだったでしょうか?

 n次方程式が複素数解を持つとき、その共役複素数も解にもつということが知られています。

この事実を知っていればそこまで難しい問題ではないかと思います。

あとは解と係数の関係をうまく使って処理進めていくと最後まで行きつきます。

扱っている方程式が3次方程式ですので、3次方程式の解と係数の関係はおさえておきたいところです。

 

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