マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

数列の和の問題ver.20220624

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今週は教員採用試験特有の問題です。

今回は令和3年実施の広島県教員採用試験の問題です。

今回の問題について

難易度は☆☆☆です。

数列の和の公式に関する問題です。

難易度表記については以下の記事をご参照ください。

red-red-chopper-mathmatics.hatenablog.com

今回の問題の解説

数列の和の記号をきちんと理解していればこのようなエラーは発生しませんが、どうやら起こるようですね。

数列の和の記号について成り立つことは、以下の2つです。これらの式は、すべての自然数 nについて成り立ちます。

(1) \displaystyle \sum_{k=1}^{n}(a_{k}+b_{k})=\sum_{k=1}^{n}a_{k}+\sum_{k=1}^{n}b_{k}

(2) \displaystyle \sum_{k=1}^{n}ca_{k}=c\sum_{k=1}^{n}a_{k}

ですが、次のことは成り立ちません。

 \displaystyle \sum_{k=1}^{n}a_{k}b_{k}=\sum_{k=1}^{n}a_{k}\times \sum_{k=1}^{n}b_{k}

これが理解されていれば、生徒の解答の誤っているところがすぐにわかるかと思います。

問題の S_{n}を使って実験してみます。実験では n=3に設定してみます。

 \displaystyle \sum_{k=1}^{3}k\cdot 2^{k}=1\cdot 2+2\cdot 4+3\cdot 8=34

 \displaystyle \sum_{k=1}^{3}k\times \sum_{k=1}^{3}2^{k}=(1+2+3)\times (2+4+8)=6\times  14=84

値が異なりますので \displaystyle \sum_{k=1}^{3}k\cdot 2^{k}\not= \sum_{k=1}^{3}k\times \sum_{k=1}^{3}2^{k}であることがわかります。

正しい解答は、 \displaystyle 2S_{n}=\sum_{k=1}^{n}k\cdot 2^{k+1}を考えて、 2S_{n}-S_{n}を考えます。

縦書きの筆算で計算するとわかりやすくなります。結果は

 S_{n}=-2-2^{2}-2^{3}-\cdots -2^{n}+n\cdot 2^{n+1}

となりますので、等比数列の和の公式を使って整理すると S_{n}=(n-1)2^{n+1}+2になります。

いかがだったでしょうか?

生徒が解いた問題自体は大学入試でよく使われるものなので、導き方はマスターしておきたいところです。

生徒の解答のような勘違いを防ぐためには、今回やったような実験が有効かもしれません。

あれ?と思ったらすぐに実験をして見てください。

 

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