マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

必要条件・十分条件の問題【2022年宮城大学前期日程】

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解いた数学の問題をマーク方式にして公表するブログです!管理人のRedchopperです!よろしくお願いします!

今回は必要条件・十分条件の問題です。

目次

今回の問題
今回の問題について
今回の問題の解説
いかがだったでしょうか?

今回の問題

 x,\ yは実数とする。

(1) x+y\geqq 0 x,\ yのうち少なくとも一方が 0以上であるための( )

(2) x+y\geqq 10 x,\ yのうち少なくとも一方が 10以上であるための( )

( )には「必要十分条件」、「必要条件であるが十分条件ではない」、「十分条件であるが必要条件ではない」、「必要条件でも十分条件でもない」のうちそれぞれどれが適するか。

今回の問題について

2022年宮城大学一般入試前期日程で出題された問題です。

かなり要注意な問題です。

(1)と同じように解くと(2)の正解には行き着きません。

今回の問題の解説

(1)の問題について

命題 x+y\geqq 0\Longrightarrow x\geqq 0または y\geqq 0の真偽を調べます。

この命題の対偶 x\lt 0かつ y\lt 0\Longrightarrow x+y\lt 0を考えてみます。

 x\lt 0かつ y\lt 0であるとき

 \begin{eqnarray*} x+y&\lt &0+0\\ &=&0\end{eqnarray*}

となり、この命題が正しいことが証明できます。

対偶の真偽と元の命題の真偽は一致しますので、この命題は真の命題となります。

命題 x\geqq 0または y\geqq 0\Longrightarrow x+y\geqq 0の真偽を調べてみます。

 x=1,\ y=-2 x\geqq 0または y\geqq 0を満たしていますが、 x+y=-1\lt 0ですので、結論の x+y\geqq 0を満たしていません。

したがって、この命題は偽の命題となります。

以上から、 x+y\geqq 0 x,\ yのうち少なくとも一方が 0以上であるための「十分条件であるが必要条件ではない」となります。

(2)の問題について

命題 x+y\geqq 10\Longrightarrow x\geqq 10または y\geqq 10の真偽を調べます。

 x=5,\ y=6のとき、 x+y=11\geqq 10となっているので、仮定の x+y\geqq 10を満たしています。

ところが、 x yともに 10より小さい値ですので「 x\geqq 10または y\geqq 10」を満たしていません。

したがって、 x=5,\ y=6が反例となりますのでこの命題は偽の命題となります。

命題 x\geqq 10または y\geqq 10\Longrightarrow x+y\geqq 10の真偽を調べます。

 x=11,\ y=-12のとき、 x\geqq 10ですので、仮定の x\geqq 10または y\geqq 10の条件を満たしています。

ところが、 x+y=-1となっていますので、結論の x+y\geqq 10の条件を満たしていません。

したがって、 x=11,\ y=-12が反例となりますので、この命題は偽の命題となります。

以上から、 x+y\geqq 10であることは x,\ yのうち少なくとも一方が 10以上であるための「必要条件でも十分条件でもない」となります。

いかがだったでしょうか?

(1)の問題は対偶が分かればなんとかいける感じがします。

あとは反例を探すことを考えれば容易に見つけることができます。

(2)は反例を探すことに集中してみると良いかもしれません。

 

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必要条件・十分条件の問題【2022年宮城大学総合選抜】

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今回は必要条件・十分条件の問題です。

目次

今回の問題
今回の問題について
今回の問題の解説
いかがだったでしょうか?

今回の問題

 x,\ yは実数とする。

(1) (x-1)(y-2)=0 x=1または y=2であるための( )

(2) \triangle ABCが鋭角三角形であることは \angle A\lt 90^{\circ }であるための( )

(3) \triangle ABCが鈍角三角形であることは \angle A\gt 90^{\circ }であるための( )

( )には「必要十分条件」、「必要条件であるが十分条件ではない」、「十分条件であるが必要条件ではない」、「必要条件でも十分条件でもない」のうちそれぞれどれが適するか。

今回の問題について

2022年の宮城大学総合選抜で出題された問題です。

公立大学でも必要条件・十分条件に関する問題が出題されているようです。

今回の問題の解説

(1)の問題について

命題 (x-1)(y-2)=0\Longrightarrow x=1または y=2の真偽を調べます。

 (x-1)(y-2)=0ならば x-1=0または y-2=0が成り立ちます。

したがって、 x=1または y=2であることが言えますので、この命題は真の命題となります。

命題 x=1または y=2\Longrightarrow (x-1)(y-2)=0の真偽を調べます。

 x=1のとき、 x-1=0ですので (x-1)(y-2)=0が成り立ちます。

 y=2のとき、 y-2=0ですので (x-1)(y-2)=0が成り立ちます。

したがって、この命題は真の命題となります。

以上から、 (x-1)(y-2)=0であることは x=1または y=2であるための「必要十分条件」となります。

(2)の問題について

命題 \triangle ABCが鋭角三角形 \Longrightarrow \angle A\lt 90^{\circ }の真偽を調べます。

鋭角三角形とは、三角形のすべての内角が鋭角である三角形のことをいいます。

鋭角とは角の大きさが 90^{\circ }より小さい角のことをいいますので、 \angle A\lt 90^{\circ }であることがいえます。

よって、この命題は真の命題になります。

命題 \angle A\lt 90^{\circ }\Longrightarrow \triangle ABCが鋭角三角形の真偽を調べます。

 \angle A=30^{\circ },\ \angle B=120^{\circ },\ \angle C=30^{\circ } \triangle ABC \angle A\lt 90^{\circ }を満たしていますが、この三角形は鋭角三角形ではありません。

したがって、この命題は偽の命題となります。

以上から、 \triangle ABCが鋭角三角形であることは \angle A\lt 90^{\circ }であるための「十分条件であるが必要条件ではない」となります。

(3)の問題について

命題 \triangle ABCが鈍角三角形 \Longrightarrow \angle A\gt 90^{\circ }の真偽を調べます。

 \angle A=30^{\circ },\ \angle B=120^{\circ },\ \angle C=30^{\circ } \triangle ABCは鈍角三角形ですが、 \angle A\gt 90^{\circ }を満たしていません。

よって、この命題は偽の命題となります。

命題 \angle A\gt 90^{\circ }\Longrightarrow \triangle ABCは鈍角三角形の真偽を調べます。

 \angle A\gt 90^{\circ }ですので \angle Aが鈍角となります。

したがって、 \triangle ABCは鈍角三角形になりますので、この命題は真の命題となります。

以上から、 \triangle ABCが鈍角三角形であることは \angle A\gt 90^{\circ }であるための「必要条件であるが十分条件ではない」となります。

いかがだったでしょうか?

(2)と(3)の問題は直感的にやると危険な問題ではないかと思います。

しっかりと立てるべき命題を立てて、真偽を調べていかないと正しい答えに行き着くことが難しいです。

(1)の問題は頻出問題です。

「または」と「かつ」には要注意です。

 

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愛知工科大学の過去問【2023年工学部一般入試】

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目次

今回の問題
問題の難易度について
第1問
第2問
第3問
第4問
第5問
第6問
いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

今回の問題

2023年愛知工科大学工学部の一般入試で出題された問題です。

2024年度の入試問題は公開されたら解いていこうと思います。

問題の難易度について

難易度は☆☆☆です。

2022年までと同じく第1問が記述式の問題、その他はマーク式の問題です。そこまで難しい問題は無いです。

難易度表記については以下の記事をご参照ください。

red-red-chopper-mathmatics.hatenablog.com

問題と問題の解説(第1問)

第1問

第1問の解説

 x^{2}+y^{2}-4x-6y+12=0の式を変形すると

 (x-2)^{2}+(y-3)^{2}=1

となります。これにより、中心が (2,3)、半径が 1の円であることがわかります。

直線 y=mx+2とこの円との交点を仮に P,\ Qとおきます。

 PQ=\sqrt{2}のとき、円の中心から直線 PQに下した垂線の長さを dとすると、三平方の定理より

 \begin{eqnarray*} d^{2}&=&1^{2}-\left( \frac{\sqrt{2}}{2}\right) ^{2}\\ &=&\frac{1}{2}\end{eqnarray*}

ですので \displaystyle d=\frac{1}{\sqrt{2}}となります。また、点と直線の距離の公式を用いると

 \displaystyle d=\frac{|2m-3+2|}{\sqrt{m^{2}+1}}

となりますので

 \displaystyle \frac{1}{\sqrt{2}}=\frac{|2m-1|}{\sqrt{m^{2}+1}}

が成り立ちます。この方程式を解くと

 \begin{eqnarray*} \frac{1}{\sqrt{2}}&=&\frac{|2m-1|}{\sqrt{m^{2}+1}}\\ \sqrt{m^{2}+1}&=&\sqrt{2}|2m-1|\\ m^{2}+1&=&2(2m-1)^{2}\\ m^{2}+1&=&8m^{2}-8m+2\\ 7m^{2}-8m+1&=&0\\ (7m-1)(m-1)&=&0\end{eqnarray*}

となりますので、求めるべき mの値は \displaystyle m=\frac{1}{7},\ 1となります。

問題と問題の解説(第2問)

第2問

第2問の解説

 t=\sin{\theta }+\cos{\theta }とおくと

 t^{2}=1+2\sin{2\theta }

となりますので、 \sin{2\theta } tで表すと \sin{2\theta }=t^{2}-1となります。

したがって、初めの方程式は tで表すと( tの降べきの順に整理して)

 2t^{2}+2\sqrt{6}t-9=0…①

となります。

 tのおき方から

 \begin{eqnarray*} t&=&\sin{\theta }+\cos{\theta }\\ &=&\sqrt{2}\sin{\left( \theta +\frac{\pi }{4}\right) }\end{eqnarray*}

と変形できます。したがって、 tのとりうる値の範囲は 0\leqq \theta \leqq \pi より

 -1\leqq t\leqq \sqrt{2}

となります。よって、 t2次方程式①を解の公式を用いて解くと、 tのとりうる値の範囲に注意すると

 \displaystyle t=\frac{\sqrt{6}}{2}

となます。したがって

 \displaystyle \sin{\left( \theta +\frac{\pi }{4}\right) }=\frac{\sqrt{3}}{2}

となりますので、これを満たす \theta の値は \displaystyle \theta =\frac{\pi }{12},\ \frac{5\pi }{12}となります。

問題と問題の解説(第3問)

第3問

第3問の解説

 Dは辺 BC 2:1に内分する点ですので

 \begin{eqnarray*} \overrightarrow{AD}&=&\frac{\overrightarrow{AB}+2\overrightarrow{AC}}{2+1}\\ &=&\frac{1}{2}(\overrightarrow{AB}+2\overrightarrow{AC})\end{eqnarray*}

となります。また、 \triangle ABCは一辺の長さが 1の正三角形なので

 \begin{eqnarray*} \overrightarrow{AB}\cdot \overrightarrow{AC}&=&|\overrightarrow{AB}||\overrightarrow{AC}|\cos{\angle BAC}\\ &=&1\times 1\times \frac{1}{2}\\ &=&\frac{1}{2}\end{eqnarray*}

となります。これらを用いると

 \begin{eqnarray*} \overrightarrow{AB}\cdot \overrightarrow{AD}&=&\frac{1}{3}|\overrightarrow{AB}|^{2}+\frac{2}{3}\overrightarrow{AB}\cdot \overrightarrow{AC}\\ &=&\frac{1}{3}+\frac{1}{3}\\ &=&\frac{2}{3}\\ |\overrightarrow{AD}|^{2}&=&\frac{1}{9}|\overrightarrow{AB}+2\overrightarrow{AC}|^{2}\\ &=&\frac{1}{9}|\overrightarrow{AB}|^{2}+\frac{4}{9}\overrightarrow{AB}\cdot \overrightarrow{AC}+\frac{4}{9}|\overrightarrow{AC}|^{2}\\ &=&\frac{1}{9}+\frac{2}{9}+\frac{4}{9}\\ &=&\frac{7}{9}\end{eqnarray*}

したがって、 \displaystyle |\overrightarrow{AD}|=\frac{\sqrt{7}}{3}となります。

また、 \cos{\angle BAD}の値は

 \begin{eqnarray*} \cos{\angle BAD}&=&\frac{\overrightarrow{AB}\cdot \overrightarrow{AD}}{|\overrightarrow{AB}||\overrightarrow{AD}|}\\ &=&\frac{\frac{2}{3}}{1\times \frac{\sqrt{7}}{3}}\\ &=&\frac{2}{\sqrt{7}}\end{eqnarray*}

となります。

最後の問題については

 \begin{eqnarray*} |\overrightarrow{AD}+t\overrightarrow{AB}|^{2}&=&t^{2}+\frac{4}{3}t+\frac{7}{9}\\ &=&\left( t+\frac{2}{3}\right) ^{2}+\frac{1}{3}\end{eqnarray*}

となりますので、 tが実数全体を動くとき、 |\overrightarrow{AD}+t\overrightarrow{AB}| \displaystyle t=-\frac{2}{3}のとき最小値 \displaystyle \frac{1}{\sqrt{3}}をとります。

問題と問題の解説(第4問)

第4問

第4問の解説

与えられている関数は次のように変形できます。

 \displaystyle y=2x+1+\frac{2}{x-2}

よって、曲線 Cの漸近線は直線 x=2と直線 y=2x+1です。

また、与えられている関数の導関数

 \displaystyle y^{\prime }=\frac{2(x-1)(x-3)}{(x-2)^{2}}

となります。これにより、曲線 Cの原点における接線の方程式は \displaystyle y=\frac{3}{2}xであることがわかります。

また、この関数は x=1のとき極大値 1 x=3のとき極小値 9をとることもわかります。

曲線 C x軸との交点の x座標は

 \displaystyle \frac{2x^{2}-3x}{x-2}=\frac{x(2x-3)}{x-2}

より、 x=0 \displaystyle x=\frac{3}{2}です。したがって、曲線 C x軸とで囲まれる部分の面積は

 \begin{eqnarray*} \int_{0}^{\frac{3}{2}}\frac{2x^{2}-3x}{x-2}dx&=&\int_{0}^{\frac{3}{2}}\left( 2x+1+\frac{2}{x-2}\right) dx\\ &=&\left[ x^{2}+x+2\log{|x-2|}\right] _{0}^{\frac{3}{2}}\\ &=&\frac{9}{4}+\frac{3}{2}+2\log{\frac{1}{2}}-2\log{2}\\ &=&\frac{15}{4}-4\log{2}\end{eqnarray*}

となります。

問題と問題の解説(第5問)

第5問

第5問の解説

(1) 0を含む数字の組み合わせは

 (0,1,2,3),\ (0,1,2,4),\ (0,1,3,4),\ (0,2,3,4)

 4通りあり、この 4つの数字で4桁の整数は

 3\times 3\times 2\times 1=18通り

できます。

 (1,2,3,4)の組み合わせでできる4桁の整数は 4!=24通りできますので、作ることができる4桁の整数は

 18\times 4+24=96通り

あります。

(2)偶数は

・□□□ 0

・□□□ 2

・□□□ 4

のパターンが考えられます。

□□□ 0のパターンは□に 1,\ 2,\ 3,\ 4の4つの数字の中から3つ選んで、その選んだ数を並べればいいので 3!\times 4=24通りの4桁の数が作られます。

□□□ 2のパターンは□に 0,\ 1,\ 3,\ 4の4つの数字の中から3つ選んで、その数字を並べればいいのですが、 0を含む場合は一番左に 0が来る場合を除かなければいけません。このとき、できる4桁の整数は 18通りあります。

□□□ 4のパターンも同じように 18通りあります。

よって、偶数は 24+18+18=60個あります。

(3)各桁の数字の和が 10となる組み合わせは (1,2,3,4)のみです。

各桁の数字の和が 10となる奇数は

・□□□ 1

・□□□ 3

のパターンがありますが、それぞれ 3!=6通りありますので、各桁の数字の和が 10である奇数の4桁の数は 6+6=12個あります。

(4) 3の倍数は、各桁の数字の和が 3で割り切れます。

そのような数の組み合わせは (0,1,2,3) (0,2,3,4)があります。

したがって、3の倍数となる4桁の数は 18+18=36個あります。

(5)次のパターンの個数を数えていきます。

 1□□□→ 4\times 3\times 2=24

 2□□□→ 24

 30□□→ 3\times 2=6

 31□□→ 6

 320□→ 2

この次が 3210となりますので、この数は

 24+24+6+6+2+1=63番目に小さい数となります。

(6)次のパターンの4桁の数の個数を数えます。

 2□□□→ 24

 3□□□→ 24

したがって、 2000以上 4000以下の範囲に入る整数は 24+24=48個あります。

問題と問題の解説(第6問)

第6問

第6問の解説

関数 y=x^{3}-6x^{2}+9x-3導関数

 \begin{eqnarray*} y^{\prime }&=&3x^{2}-12x+9\\ &=&3(x-1)(x-3)\end{eqnarray*}

となりますので、 yの増減は次のようになります。

 \begin{array}{|c|c|c|c|c|c}\hline x&\cdots &1&\cdots &3&\cdots \\ \hline y^{\prime }&+&0&-&0&+\\ \hline y&\nearrow &1&\searrow &-3&\nearrow \\ \hline \end{array}

したがって、 y x=1のとき極大値 1 x=3のとき極小値 -3をとることがわかります。

 x=tにおける曲線 Cにおける接線の方程式は

 y=(3t^{2}-12t+9)x-2t^{3}+6t-3

となります。この直線が点 (0,5)を通るとき

 5=-2t^{3}+6t-3

が成り立ちます。この方程式を解くと

 \begin{eqnarray*} 2t^{3}-6t+8&=&0\\ t^{3}-3t+4&=&0\\ (t+1)(t-2)^{2}&=&0\end{eqnarray*}

となりますので、 t=-1,\ 2となります。

したがって、求める接点は (-1, -19),\ (2,-1)となります。

この2点を通る直線の方程式は y=6x-13です。これを直線 lとします。

曲線 Cと直線 lで囲まれる部分の面積は

 \begin{eqnarray*} \int_{-1}^{2}(x^{3}-6x^{2}+9x-3-6x+13)dx&=&\int_{-1}^{2}(x^{3}-6x^{2}+3x+10)dx\\ &=&\left[ \frac{1}{4}x^{4}-2x^{3}+\frac{9}{2}x^{2}+10x\right] _{-1}^{2}\\ &=&\frac{81}{4}\end{eqnarray*}

となります。

直線 lとの距離が最大となる曲線 C上の点は、直線 lと同じ傾きの直線と接する点で、それを求めると

 \begin{eqnarray*} 3x^{2}-12x+9&=&6\\ x^{2}-4x+1&=&0\end{eqnarray*}

ここで2次方程式の解の公式を用いると、 -1\leqq x\leqq 2より x=2-\sqrt{3}となりますので、求める点の座標は (2-\sqrt{3},-1)となります。

(最後に求める点の y座標は (x^{3}-6x^{2}+9x-3)\div (x^{2}-4x+1)を計算することで求めることができます。)

いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

全体を通して難しい問題は無かったです。

基礎事項をしっかり身につけておけば解くことができます。

マーク式の問題は誘導がついているので、ここで練習をして腕を磨くのも良いかもしれません。

 

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必要条件・十分条件の問題【中村学園大学2023年一般入試】

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今回は必要条件・十分条件の問題です。

目次

今回の問題
今回の問題について
今回の問題の解説
いかがだったでしょうか?

今回の問題

(1) x,\ yを実数とする。

 (x+y)^{2}=x^{2}+y^{2}であることは x=y=0であるための( )

(2) \triangle ABCにおいて、外接円の半径を Rとする。

 \angle BAC=60^{\circ }であることは、 BC=\sqrt{3}Rであるための( )

( )には「必要十分条件」、「必要条件であるが十分条件ではない」、「十分条件であるが必要条件ではない」、「必要条件でも十分条件でもない」のうちそれぞれどれが適するか。

今回の問題について

中村学園大学2023年の一般入試で出題された問題です。

(1)の問題は前回出てきたものと似た問題です。

今回の問題の解説

(1)の問題について

 (x+y)^{2}=x^{2}+y^{2}を変形すると

 \begin{eqnarray*} (x+y)^{2}&=&x^{2}+y^{2}\\ x^{2}+2xy+y^{2}&=&x^{2}+y^{2}\\ 2xy&=&0\\ xy&=&0\end{eqnarray*}

となりますので、 (x+y)^{2}=x^{2}+y^{2} xy=0は同値な条件です。

ということは、次の2つの命題の真偽を見れば良いことになります。

 xy=0\Longrightarrow x=y=0

 x=y=0\Longrightarrow xy=0

命題①は x=1,\ y=0とすると xy=0を満たしていますが、 x=y=0を満たしていません。

これが反例となっていますので、命題①は偽の命題となります。

命題②は明らかに真の命題です。

以上から、 (x+y)^{2}=x^{2}+y^{2}であることは x=y=0であるための「必要条件であるが十分条件ではない」となります。

(2)の問題について

この問題は次の2つの命題の真偽を見ることになります。

 \angle BAC=60^{\circ }\Longrightarrow BC=\sqrt{3}R

 BC=\sqrt{3}R\Longrightarrow \angle BAC=60^{\circ }

命題③について考えてみます。 \triangle ABCに正弦定理を用いると

 \displaystyle \frac{BC}{\sin{\angle BAC}}=2R…(※)

が成り立ちます。 \displaystyle \sin{60^{\circ }}=\frac{\sqrt{3}}{2}であることより、この式を変形すると

 BC=\sqrt{3}R

が成り立ちますので、この命題は真の命題となります。

命題④について考えてみます。 \triangle ABCに正弦定理を用いると(※)の式が成り立ちます。

 BC=\sqrt{3}Rであることより、(※)の式を変形すると

 \displaystyle \sin{\angle BAC}=\frac{\sqrt{3}}{2}

が得られます。この三角方程式を解くと \angle BAC=60^{\circ },\ 120^{\circ }が得られます。

したがって、 \angle BAC=120^{\circ }である \triangle ABCが反例になりますので、この命題は偽の命題であることがわかります。

以上から、 \angle BAC=60^{\circ }であることは BC=\sqrt{3}Rであるための「十分条件であるが必要条件ではない」となります。

いかがだったでしょうか?

(1)の問題は前回も同じようなものが出てきました。

もしかすると、この大学の問題は過去の問題の類題が出るのかもしれませんね。

(2)の問題はうまく正弦定理を使うと解くことができます。

何を仮定しているかをはっきりさせてから考えると良いです。

 

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必要条件・十分条件の問題【中村学園大学2021年一般入試】

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今回は必要条件・十分条件の問題です。

目次

今回の問題
今回の問題について
今回の問題の解説
いかがだったでしょうか?

今回の問題

実数 x,\ yに関する条件 p,\ qを次のように定める。

 p:(x-y)^{2}=x^{2}+y^{2}

 q: (x+y)^{2}\gt 2xy

このとき、 pと同値な条件は(ア)である。

また、 pの否定を \bar{p}と表すとき、 \bar{p} qであるための(イ)

(ア)には適切な数式を、(イ)には「必要十分条件」、「必要条件であるが十分条件ではない」、「十分条件であるが必要条件ではない」、「必要条件でも十分条件でもない」のうちから1つ選び、解答せよ。

今回の問題について

中村学園大学2021年の一般入試で出題された問題です。

(ア)のところも選択式ですが、今回は選択肢を省略しています。

今回の問題の解説

条件 pは次のように変形ができます。

 \begin{eqnarray*} (x-y)^{2}&=&x^{2}+y^{2}\\ x^{2}-2xy+y^{2}&=&x^{2}+y^{2}\\ -2xy&=&0\\ xy&=&0\end{eqnarray*}

したがって、条件 pと同値な条件は xy=0です。これが(ア)の答えです。

この条件を否定すると xy\not= 0となります。

よって、(イ)を解答するためには、2つの命題

(1)  xy\not= 0\Longrightarrow (x+y)^{2}\gt 2xy

(2)  (x+y)^{2}\gt 2xy\Longrightarrow xy\not= 0

の真偽を調べます。

条件 qと同値な条件は

 \begin{eqnarray*} (x+y)^{2}&\gt &2xy\\ x^{2}+2xy+y^{2}&\gt &2xy\\ x^{2}+y^{2}&\gt &0\end{eqnarray*}

と変形ができますので x^{2}+y^{2}\gt 0です。

ですので、(1)の命題は xy\not= 0から x\not= 0かつ y\not= 0が仮定です。

このとき、 x^{2}+y^{2}\gt 0を満たしますので、命題(1)は真の命題です。

(2)の命題については、 x=1,\ y=0とすると x^{2}+y^{2}\gt 0を満たしていますが、 xy=0ですので、これが反例となっています。

したがって、(2)の命題は偽の命題となります。

以上から、(イ)に入るのは「十分条件であるが必要条件ではない」となります。

いかがだったでしょうか?

前半では同値な条件を探すことになっていますが、これが後半につながるヒントになっています。

同値な条件がわかると解答するのが楽になる場合があるようです。

特に等式や不等式の問題は今回のように、簡単な同値な条件に直してから考えると良いかもしれません。

 

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愛知工科大学の過去問【2022年工学部一般入試】

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目次

今回の問題
問題の難易度について
第1問
第2問
第3問
第4問
第5問
第6問
いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

今回の問題

愛知工科大学2022年一般入試の問題です。

マーク式の問題は基本事項を理解していれば解くことができます。

問題の難易度について

難易度は☆☆☆です。

記述式だと国公立2次試験で出ても良いくらいの問題です。第2問からマーク式で誘導がついているのでそこまで難しい問題ではないです。

難易度表記については以下の記事をご参照ください。

red-red-chopper-mathmatics.hatenablog.com

問題と問題の解説(第1問)

第1問

第1問の解説

対数関数に関する公式を用いて xの方程式を変形すると

 \left\{ \log_{2}{(x^{2}+1)}\right\} ^{2}-4\log_{2}{(x^{2}+1)}-k=0

となります。ここで \log_{2}{(x^{2}+1)}=tとおくと、この方程式は

 t^{2}-4t=k

と考えることができます。

方程式の実数解の個数は曲線 y=x^{2}-4xと直線 y=kの交点の個数で判断します。

 t=\log_{2}{(x^{2}+1)}と置いたので、 tの取りうる値の範囲は、 x^{2}+1\geqq 1と対数関数の性質より t\geqq 0です。

ですので、実数解の個数の判断の仕方は曲線 y=x^{2}-4x x\geqq 0の部分と直線 y=kの交点の個数を数えることです。

注意すべきことは \log_{2}{(x^{2}+1)}=0の解は x=0 a\gt 0に対して \log_{2}{(x^{2}+1)}=aの実数解は2個あることです。

曲線 y=x^{2}-4x x\geqq 0の部分は以下の図のようになります。

この図から、元の方程式の実数解の個数は

 k\lt -4のとき 0

 k=-4,\ k\gt 0のとき 2

 k=0のとき 3

 -4\lt k \lt 0のとき 4

が答えになります。

問題と問題の解説(第2問)

第2問

第2問の解説

関数 \displaystyle f(\theta )=\frac{\sin{\theta }-7}{\cos{\theta }-4}の最大値と最小値を求める問題ですが、ここは問題の誘導のとおりに求めてみます。

問題文では t=f(\theta ),\ x=\cos{\theta }-4,\ y=\sin{\theta }-7と置いています。

この置き方から、元の関数は \displaystyle t=\frac{y}{x}となりますので y=tx…①となります。

また、三角関数の相互関係 \sin^{2}{\theta }+\cos^{2}{\theta }=1が成り立ちます。

 x yの置き方から \cos{\theta }=x+4,\ \sin{\theta }=y+7です。これらを三角関数の相互関係の式に代入して

 (x+4)^{2}+(y+7)^{2}=1…②

①を②に代入して yを消去していくと

 \begin{eqnarray*} (x+4)^{2}+(tx+7)^{2}&=&1\\ x^{2}+8x+16+t^{2}x^{2}+14tx+49-1&=&0\\ (t^{2}+1)x^{2}+2(7t+4)x+64&=&0\end{eqnarray*}

となります。 xは実数ですので、出てきた xについての2次方程式の判別式を Dとすると

 \begin{eqnarray*} D/4&=&(7t+4)^{2}-64(t^{2}+1)\\ &=&-15t^{2}+56t-48\\ &=&-(3t-4)(5t-12)\end{eqnarray*}

となりますが、 D\geqq 0が条件ですので、この不等式を解くと \displaystyle \frac{4}{3}\leqq t\leqq \frac{12}{5}となります。

したがって、 f(\theta )の最小値は \displaystyle \frac{4}{3}、最大値は \displaystyle \frac{12}{5}であることがわかります。

問題と問題の解説(第3問)

第3問

第3問の解説

この問題も問題分に書いている誘導に従って解いていきます。ニュートン法に関する問題ですが、知らなくても解くことができます。

2次関数 f(x)=x^{2}-8x+15を考えていきますが、出てくる情報が

 f(a)\gt 0を満たす a

 \displaystyle x_{1}=a,\ x_{n+1}=x_{n}-\frac{f(x_{n})}{f^{\prime }(x_{n})}\ (n\geqq 1)

ですので、次のことが要請されます。

(1)不等式 f(a)\gt 0を解くこと

(2) f(x)導関数 f^{\prime }(x)を求めること

(1)については不等式

 a^{2}-8a+15\gt 0

を解くことになります。この不等式を解くと

 \begin{eqnarray*}a^{2}-8a+15&\gt &0\\ (a-3)(a-5)&\gt &0\end{eqnarray*}

となりますので、 a\lt 3,\ 5\lt aが不等式の解となります。

(2)についてですが、 f(x)導関数 f^{\prime }(x)=2x-8となります。

したがって、漸化式は

 \begin{eqnarray*} x_{n+1}&=&x_{n}-\frac{x^{2}_{n}-8x_{n}+15}{2x_{n}-8}\\ &=&\frac{2x^{2}_{n}-8x_{n}-x^{2}_{n}+8x_{n}-15}{2x_{n}-8}\\ &=&\frac{1}{2}\left( x_{n}+4+\frac{1}{x_{n}-4}\right) \end{eqnarray*}

と変形できます。これを使うと

 \displaystyle x_{n+1}-3=\frac{1}{2}\frac{(x_{n}-3)^{2}}{x_{n}-4}

 \displaystyle x_{n+1}-5=\frac{1}{2}\frac{(x_{n}-5)^{2}}{x_{n}-4}

となりますので

 \displaystyle \frac{x_{n+1}-3}{x_{n+1}-5}=\left( \frac{x_{n}-3}{x_{n}-5}\right) ^{2}

したがって、 x_{1}=aより \displaystyle \frac{x_{n}-3}{x_{n}-5}=\left( \frac{a-3}{a-5}\right) ^{2^{n-1}}であることがわかります。

この式を変形して x_{n}を求めると

 \displaystyle x_{n}=\frac{3-5\left( \frac{a-3}{a-5}\right) ^{2^{n-1}}}{1-\left( \frac{a-3}{a-5}\right) ^{2^{n-1}}}=\frac{5-3\left( \frac{a-5}{a-3}\right) ^{2^{n-1}}}{1-\left( \frac{a-5}{a-3}\right) ^{2^{n-1}}}

となります。

 a\lt 3のとき \displaystyle 0\lt \frac{a-3}{a-5}\lt 1なので \displaystyle \lim_{n\to \infty }x_{n}=3

 5\lt aのとき \displaystyle 0\lt \frac{a-5}{a-3}\lt 1なので \displaystyle \lim_{n\to \infty }x_{n}=5となります。

問題と問題の解説(第4問)

第4問

第4問の解説

(1)点 Pは線分 BQの垂直二等分線上にありますので、 \triangle QABは必ず PQ=PB二等辺三角形になります。

このことから |PA-PB|=|PA-PQ|=QAとなります。

また、点 Qは円 (x+5)^{2}+y^{2}=36上にある点ですが、中心が A(-5,0)ですので QA=6であることがわかります。

以上から |PA-PB|=6となります。

 P(x,y)とおくと

 PA=\sqrt{(x+5)^{2}+y^{2}}

 PB=\sqrt{(x-5)^{2}+y^{2}}

となります。これらを |PA-PB|=6の式に代入して整理すると

 \displaystyle \frac{x^{2}}{9}-\frac{y^{2}}{16}=1

となります。

一般に双曲線 \frac{x^{2}}{a^{2}}-\frac{y^{2}}{b^{2}}=1\ (a\gt 0,\ b\gt 0)の漸近線は

 \displaystyle \frac{x}{a}\pm \frac{y}{b}=0

ですので、これを今回の問題に当てはめると、求める漸近線は \displaystyle y=\pm \frac{4}{3}xとなります。

(2)曲線 y=\sin{x}と曲線 \displaystyle y=\cos{\frac{x}{2}}の交点の x座標は

 \begin{eqnarray*} \sin{x}-\cos{\frac{x}{2}}&=&0\\ \sin{2\cdot \frac{x}{2}}-\cos{\frac{x}{2}}&=&0\\ 2\sin{\frac{x}{2}}\cos{\frac{x}{2}}-\cos{\frac{x}{2}}&=&0\\ \cos{\frac{x}{2}}(2\sin{\frac{x}{2}}-1)&=&0\end{eqnarray*}

となりますので、 \displaystyle \cos{\frac{x}{2}}=0または \displaystyle \sin{\frac{x}{2}}=\frac{1}{2}を満たす xです。

 0\leqq x\leqq \pi の範囲で求めると \displaystyle x=\frac{\pi }{3},\ \pi となります。

曲線 y=\sin{x}と曲線 \displaystyle y=\cos{\frac{x}{2}}で囲まれた図形の面積は

 \begin{eqnarray*} \int_{\frac{\pi }{3}}^{\pi }\left( \sin{x}-\cos{\frac{x}{2}}\right) dx &=&\left[ -\cos{x}\right] _{\frac{\pi }{3}}^{\pi }-\left[ 2\sin{\frac{x}{2}}\right] _{\frac{\pi }{3}}^{\pi }\\ &=&\frac{1}{2}\end{eqnarray*}

この図形を x軸の周りに1回転させてできる立体の体積は

 \begin{eqnarray*}\pi \int_{\frac{\pi }{3}}^{\pi }\sin^{2}{x}dx-\pi \int_{\frac{\pi }{3}}^{\pi }\cos^{2}{\frac{x}{2}}dx&=&\frac{3\sqrt{3}}{8}\pi\end{eqnarray*}

となります。

問題と問題の解説(第5問)

第5問

第5問の解説

問題文より、ウィルス Vに感染している確率 P(K) \displaystyle P(K)=\frac{a}{100}ですので

 \displaystyle P(\bar{K})=1-\frac{a}{100}

となります。また、ウィルス Vに感染した人を検査法 Tにより陽性と判定する確率が 70%、ウィルス Vに感染していない人を検査法 Tにより陰性と判断する確率が 90%であることより

 \displaystyle P_{K}(Y)=\frac{7}{10},\ P_{\bar{K}}(Y)=\frac{1}{10}

であることがわかります。条件付き確率の定義によると

 \displaystyle P_{K}(Y)=\frac{P(K\cap Y)}{P(K)}

となります。この式を用いると

 \begin{eqnarray*} P(K\cap Y)&=&P_{K}(Y)\times P(K)\\ &=&\frac{7}{10}\times \frac{a}{100}\\ &=&\frac{7a}{1000}\end{eqnarray*}

となります。同じように求めると \displaystyle P(\bar{K}\cap Y)=\frac{1}{10}-\frac{a}{1000}となります。

したがって、検査法 Tによって陽性と判定される確率 P(Y)

 \begin{eqnarray*} P(Y)&=&P(K\cap Y)+P(\bar{K}\cap Y)\\ &=&\frac{7a}{1000}+\frac{1}{10}-\frac{a}{1000}\\ &=&\frac{3a+50}{500}\end{eqnarray*}

となります。これにより

 \begin{eqnarray*} P_{Y}(K)&=&\frac{P(K\cap Y)}{P(Y)}\\ &=&\frac{\frac{7a}{1000}}{\frac{6a+100}{1000}}\\ &=&\frac{7a}{6a+100}\end{eqnarray*}

となります。

 C市の住民のうち、ウィルス Vに感染している割合が 5%未満であるとき、 a\lt 5より

 \displaystyle P_{Y}(K)\lt \frac{7\times 5}{6\times 5+100}=\frac{7}{26}

となります。

また、 Aさんが陽性と判定されたとき、ウィルス Vに感染していない確率が 25%以下のとき \displaystyle P_{Y}(\bar{K})\leqq \frac{25}{100}より

 \displaystyle 1-\frac{7a}{6a+100}\leqq \frac{25}{100}

を満たします。この不等式を解くと a\geqq 30となりますので、 C市の住民のうち 30%以上の人が、ウィルス Vに感染していることがわかります。

問題と問題の解説(第6問)

第6問

第6問の解説

放物線 C_{1}:y=x^{2}上の点 \displaystyle A\left( \frac{1}{2},\frac{1}{4}\right) における接線の方程式は

 \displaystyle y=x-\frac{1}{4}

ですので、この直線の傾きは 1、切片は \displaystyle -\frac{1}{4}です。

 Aを通り、この直線と垂直に交わる直線の方程式は

 \displaystyle y=-x+\frac{3}{4}…①

となります。この直線の傾きは -1、切片は \displaystyle \frac{3}{4}です。

円の性質として次のようなものがあります。

・円に接する接線と中心と接点を結んだ直線は垂直に交わる。

この性質によると、点 Aと点 B\left( -\frac{1}{2},\frac{1}{4}\right)で放物線 C_{1}と接する円 C_{2}の中心は、点 Aを通る放物線 C_{1}の法線と点 Bを通る放物線 C_{1}の法線の交点ということになります。

 Bを通る放物線 C_{1}の求め方は、先ほど求めた直線①と全く同じようにすると求められます。そうすると次の直線の方程式が得られます。

 \displaystyle y=x+\frac{3}{4}…②

直線①と直線②の交点を求めると \displaystyle \left( 0,\frac{3}{4}\right)となります。これが求める円の中心になります。

あとは円の半径を求めるだけですが、これは円の中心と点 Aの2点間の距離に等しいです。円の半径を rとすると

 \begin{eqnarray*} r^{2}&=&\left( \frac{1}{2}-0\right) ^{2}+\left( \frac{1}{4}-\frac{3}{4}\right) ^{2}\\ &=&\frac{1}{4}+\frac{1}{4}\\ &=&\frac{1}{2}\end{eqnarray*}

 r\geqq 0より \displaystyle r=\frac{1}{\sqrt{2}}となります。

最後に放物線 C_{1} C_{2}で囲まれる部分の図形の面積を求めます。

この図形は y軸に関して対称ですので、下の図の青い部分の面積を求めれば充分です。

青い部分の面積を求めるには、放物線と直線で囲まれる部分の面積から赤くなっている部分の面積を引くと求められます。

放物線と直線で囲まれる部分の面積は

 \begin{eqnarray*} \int_{0}^{\frac{1}{2}}\left( -x^{2}-x+\frac{3}{4}\right) dx&=&\left[ -\frac{1}{3}x^{3}-\frac{1}{2}x^{2}+\frac{3}{4}x\right] _{0}^{\frac{1}{2}}\\ &=&-\frac{1}{24}-\frac{1}{8}+\frac{3}{8}\\ &=&\frac{5}{24}\end{eqnarray*}

赤くなっている部分の面積は、半径 \displaystyle \frac{1}{\sqrt{2}}、中心角が \displaystyle \frac{\pi }{4}の扇形の面積ですので

 \displaystyle \frac{1}{2}\times \left( \frac{1}{\sqrt{2}}\right) ^{2}\times \frac{\pi }{4}=\frac{\pi }{16}

したがって、放物線 C_{1}と円 C_{2}で囲まれる部分の面積は

 \displaystyle 2\times \left( \frac{5}{24}-\frac{\pi }{16}\right) =\frac{5}{12}-\frac{\pi }{8}

となります。

いかがだったでしょうか?〜解いてみた感想〜

記述式の第1問は少し難しいかもしれませんが、対数関数の性質を理解できていれば難なく解ける問題でした。

第2問以降の問題は誘導がついているので、それに沿っていけば解くことができました。

解くテクニックが身につくような問題かと思いますので、他の大学の入試対策にも良い問題かと思います。

 

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必要条件・十分条件の問題【2022年武蔵野美術大学一般入試】

ご訪問ありがとうございます!

解いた数学の問題をマーク方式にして公表するブログです!管理人のRedchopperです!よろしくお願いします!

今回は必要条件・十分条件の問題です。

目次

今回の問題
今回の問題について
今回の問題の解説
いかがだったでしょうか?

今回の問題

(1) x,\ yを実数とする。 x\lt yであることは x^{2}\lt y^{2}であるための( )

(2) \triangle ABCにおいて、 AB=c,\ BC=a,\ CA=bとする。

 a^{2}+b^{2}=c^{2}であることは \triangle ABCが直角三角形であるための( )

( )には「必要十分条件」、「必要条件であるが十分条件ではない」、「十分条件であるが必要条件ではない」、「必要条件でも十分条件でもない」のうちそれぞれどれが適するか。

今回の問題について

2022年武蔵野美術大学で出題された問題です。

2問ともよく出る問題です。

今回の問題の解説

(1)の問題について

命題 x\lt y\Longrightarrow x^{2}\lt y^{2}の真偽について考えてみます。

 x=-2,\ y=1のとき、 x\lt yを満たしています。

ところが、 x^{2}=4,\ y^{2}=1ですので x^{2}\lt y^{2}を満たしていません。

これがこの命題の反例となりますので、この命題は偽となります。

次に命題 x^{2}\lt y^{2}\Longrightarrow x\lt yの真偽を考えてみます。

 x=1,\ y=-2のとき、 x^{2}=1,\ y^{2}=4なので x^{2}\lt y^{2}を満たします。

ところが、 1\gt -2ですので、 x\lt yは満たしていません。

これがこの命題の反例となりますので、この命題は偽となります。

以上から、 x\lt y x^{2}\lt y^{2}であるための「必要条件でも十分条件でもない」となります。

(2)の問題について

命題 a^{2}+b^{2}=c^{2}\Longrightarrow \triangle ABCが直角三角形の真偽について考えてみます。

三平方の定理の逆より、この命題は真の命題です。

命題 \triangle ABCが直角三角形 \Longrightarrow a^{2}+b^{2}=c^{2}の真偽について考えてみます。

 \angle A=90^{\circ }の直角三角形 ABC b^{2}+c^{2}=a^{2}を満たしていますが、 a^{2}+b^{2}=c^{2}は満たしていません。

これが反例となりますので、この命題は偽です。

以上から、 a^{2}+b^{2}=c^{2}であることは \triangle ABCが直角三角形であるための「十分条件であるが必要条件ではない」となります。

いかがだったでしょうか?

(1)の問題は当ブログでも何度も出てきた問題です。

見た目は成り立ちそうですが、注意深く考えないと落とし穴にはなりそうな問題です。

(2)の問題も気をつけなければならない問題です。

直角の場所を変えてみる実験をしてみると良いかもしれません。

 

それでは!またのお越しをお待ちしております!(^^)/

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