マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

東京未来大学?の問題ver.20220828

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今週は東京未来大学2021年の問題+αの問題です。

今回は…東京未来大学の2021年の問題が6問しかありませんので「未来」の文字を抜いた名前の大学の問題を出題します。

1957年の2次試験で出題された問題を2問出題しております。ぜひチャレンジしてみてください。

今回の問題について

難易度は☆☆☆☆です。

東京大学1957年に出題された三角形に関する問題です。

難易度表記については以下の記事をご参照ください。

red-red-chopper-mathmatics.hatenablog.com

今回の問題の解説

(1)元の問題は以下の通りです。

原点を通る直線が、3点 \displaystyle A(1,0),\ B(0,1),\ C(\frac{3}{2},0)を頂点とする三角形を面積の等しい2つの部分の分けるとき,\ その直線の傾きを求めよ。

直線 AB、直線 BCおよび原点を通る直線の位置関係は以下の図のようになります。赤色の直線は求めるべき原点を通る直線です。

直線 ABと赤い直線との交点を P、直線 BCと赤い直線との交点を Qとします。

 \triangle ABCの面積は \displaystyle \frac{1}{4}ですので、 \triangle BPQの面積が \displaystyle \frac{1}{8}となるように原点を通る直線の傾き aの値を求めることが目標になります。

図からわかるように a>0でなければいけません。

直線 y=axと点 Bとの距離を求めると、 \displaystyle \frac{1}{\sqrt{a^{2}+1}}となります。

これが \triangle BPQの高さになります。これを dとします。

次に底辺 PQの長さを求めますが、そのためには点 Pの座標と点 Qの座標を求める必要があります。

直線 ABの式は y=-x+1ですので、点 Pの座標は \displaystyle \left( \frac{1}{a+1},\frac{a}{a+1}\right) となります。

また、直線 BCの式は \displaystyle y=-\frac{2}{3}x+1ですので、点 Qの座標は \displaystyle \left( \frac{3}{3a+2},\frac{3a}{3a+2}\right) となります。

したがって、 PQの長さは PQ^{2}を計算すると

 \displaystyle PQ^{2}=\left( \frac{3}{3a+2}-\frac{1}{a+1}\right) ^{2}+\left( \frac{3a}{3a+2}-\frac{a}{a+1}\right) ^{2}

 \displaystyle =\left( \frac{3(a+1)-(3a+2)}{(3a+2)(a+1)}\right) ^{2}+\left( \frac{3a(a+1)-a(3a+2)}{(3a+2)(a+1)}\right) ^{2}

 \displaystyle =\left( \frac{1}{(3a+2)(a+1)}\right) ^{2}+\left( \frac{a}{(3a+2)(a+1)}\right) ^{2}

 \displaystyle =\frac{a^{2}+1}{(3a+2)^{2}(a+1)^{2}}

となりますから、 PQ>0より \displaystyle PQ=\frac{\sqrt{a^{2}+1}}{(3a+2)(a+1)}となります。

 \displaystyle \triangle BPQ=\frac{1}{2}\times PQ\times dで求められますので

 \displaystyle \frac{1}{2(3a+2)(a+1)}=\frac{1}{8}

という方程式が成り立ちます。

この方程式の解は \displaystyle a=\frac{1}{3},\ -2ですが、 a>0という条件から \displaystyle a=\frac{1}{3}が求める値になります。

(2)元の問題は以下の通りです。

頂点がそれぞれ 45^{\circ },\ 60^{\circ },\ 75^{\circ }で外接円の半径が rであるような三角形の面積を求めよ。

 \triangle ABC A=75^{\circ },\ B=45^{\circ },\ C=60^{\circ }とします。

3つの角度と外接円の半径が与えられているので、正弦定理を用いて3辺の長さを求めます。

外接円の半径が定まっていませんので、3辺の長さは rを用いて表します。

1つの角が 75^{\circ }ですので、何らかの方法で \sin{75^{\circ }}を求める必要があります。

求め方は色々あるでしょうが、加法定理を使うのが一番早そうです。

 \sin{75^{\circ }}=\sin{(30^{\circ }+45^{\circ })}=\sin{30^{\circ }}\cos{45^{\circ }}+\cos{30^{\circ }}\sin{45^{\circ }}

で求めることができます。

正弦定理を用いると

 \displaystyle AB=\sqrt{3}r\ ,\ BC=\frac{\sqrt{6}+\sqrt{2}}{2}r

ですので、三角形の面積は

 \displaystyle \frac{1}{2}\times \sqrt{3}r\times \frac{\sqrt{6}+\sqrt{2}}{2}r\times \sin{45^{\circ }=\frac{3+\sqrt{3}}{4}r^{2}

ということになります。

いかがだったでしょうか?

前半も後半も図形の問題ですので、図を描くことが必要になります。

図を描くと答えへの過程を組み立てやすくなります。

必要なものを1つずつ丁寧に求めていけば問題解決できそうな問題だと思いました。

トップレベルの入試問題は地道さが大事なのでしょうか。少なくとも基礎は大事です。

 

それでは!またのお越しをお待ちしております!(^^)/

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