マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

必要条件・十分条件の問題【2022年常葉大学一般入試前期日程1日目】

ご訪問ありがとうございます!

解いた数学の問題をマーク方式にして公表するブログです!管理人のRedchopperです!よろしくお願いします!

今回は必要条件・十分条件の問題です。

目次

今回の問題
今回の問題について
今回の問題の解説
いかがだったでしょうか?

今回の問題

 x,\ yは実数とする。

(1) x\lt 1かつ y\lt 1であることは x+y\leqq 3であるための( )

(2) |x|\lt 1かつ |y|\lt 1であることは x^{2}+y^{2}\lt 1であるための( )

( )には「必要十分条件」、「必要条件であるが十分条件ではない」、「十分条件であるが必要条件ではない」、「必要条件でも十分条件でもない」のうちそれぞれどれが適するか。

今回の問題について

2022年常葉大学一般入試前期日程1日目で出題された問題です。

常葉大学の一般入試の数学は「数学①」と「数学②」があります。

「数学①」の出題範囲は「数学Ⅰ」と「数学A」、「数学②」の出題範囲は「数学Ⅰ」、「数学A」、「数学Ⅱ」、「数学B」となっています。

今回の問題は「数学①」と「数学②」両方で出題されていますので、数学Ⅱ・Bの知識がなくても解ける問題です。

(2)の問題は図示ができれば解くのが早いですが、図示するのに数学Ⅱの「図形と方程式」の単元の知識が必要です。

今回の問題の解説

(1)の問題について

命題 x\lt 1かつ y\lt 1\Longrightarrow x+y\leqq 3の真偽を調べます。

 x yはともに 1より小さいので

 x+y\lt 2

が成り立ちます。したがって、等号は成立することはありませんが x+y\leqq 3は成り立ちますので、この命題は真です。

命題 x+y\leqq 3\Longrightarrow x\lt 1かつ y\lt 1の真偽を調べます。

 x=2,\ y=0 x+y\leqq 3を満たしていますが、 x\lt 1かつ y\lt 1を満たしていませんので、これが反例となります。

したがって、この命題は偽となります。

以上から、 x\lt 1かつ y\lt 1であることは x+y\leqq 3であるための「十分条件であるが必要条件ではない」となります。

(2)の問題について

命題 |x|\lt 1かつ |y|\lt 1\Longrightarrow x^{2}+y^{2}\lt 1の真偽を調べます。

 \displaystyle x=\frac{1}{\sqrt{2}},\ y=\frac{1}{\sqrt{2}}は仮定を満たしていますが、

 \begin{eqnarray*} x^{2}+y^{2}&=&\frac{1}{2}+\frac{1}{2}\\ &=&1\end{eqnarray*}

となり、結論の x^{2}+y^{2}\lt 1を満たしていませんので、これが反例となります。

したがって、この命題は偽となります。

命題 x^{2}+y^{2}\Longrightarrow |x|\lt 1かつ |y|\lt 1の真偽を調べます。

この命題の対偶 |x|\geqq 1または |y|\geqq 1\Longrightarrow x^{2}+y^{2}\geqq 1を考えてみます。

 |x|\geqq 1であるとき x^{2}\geqq 1となりますので x^{2}+y^{2}\geqq 1を満たします。

 |y|\geqq 1のときも同様に言えますので、この命題は真ということになります。

命題の対偶の真偽と元の命題の真偽は一致しますので、元の命題も真ということになります。

以上から、 |x|\lt 1かつ |y|\lt 1であることは x^{2}+y^{2}\lt 1であるための「必要条件であるが十分条件ではない」となります。

図示をした場合は

 P=\{ (x,y)||x|\lt 1,\ |y|\lt 1\}

 Q=\{ (x,y)|x^{2}+y^{2}\lt 1\}

とおいて、集合 Pと集合 Qの包含関係を見てみます。

青く塗っている部分が集合 Pを表す部分、赤く塗っている部分が集合 Qを表す部分となります。

この図を見てみると Q\subset Pとなっていますので、この図から「必要条件であるが十分条件ではない」と解答しても良いです。

いかがだったでしょうか?

今回は不等式に関する問題でした。

(1)の問題は大小比較が重要になっていきます。

(2)の問題は x^{2}+y^{2}=1を満たす点を見つければ反例として挙げることができます。

数学Ⅰ・Aだけの知識だと今回の問題を解くのは少し大変かもしれません。

 

それでは!またのお越しをお待ちしております!(^^)/

X(Twitter)で更新を報告しています!フォローよろしくお願いします(・ω・)

https://twitter.com/red_red_chopper