マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

首都大学東京の問題【2016年前期日程第2問

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今週は首都大学東京2015年・2016年の問題です。

今回は2016年文系学部前期日程第2問です。

今回の問題について

難易度は☆☆☆です。

数直線上の座標に関する数列の問題です。

難易度表記については以下の記事をご参照ください。

red-red-chopper-mathmatics.hatenablog.com

今回の問題の解説

数直線上の点 X(x) Y(y) 3:1に外分する点の座標は

 \displaystyle \frac{-x+3y}{3-1}=\frac{-x+3y}{2}

となります。このことを用いて考えていきます。

 x=-1,\ y=aとすれば、線分 QA 3:1に外分する点の座標が出てきますが、この座標が \displaystyle P_{1}\left( \frac{1}{2}\right)ですので

 \displaystyle \frac{1+3a}{2}=\frac{1}{2}

が成り立ちます。この方程式を解くと a=0ですので、点 Aの座標は 0ということになります。

 P_{n+1}の取り方から、 \displaystyle P_{n+1}\left( \frac{1+3a_{n}}{2}\right)…①ですが、これを n=1のときから順番にやっていくと

 \displaystyle P_{1}\left( \frac{1}{2}\right),\ P_{2}\left( \frac{5}{4}\right) ,\ P_{3}\left( \frac{19}{8}\right),\cdots

となります。予想が立てれば良いですが、実際の入試問題は

『すべての自然数 nに対して \displaystyle a_{n}=\left( \frac{3}{2}\right) ^{n}-1であることを数学的帰納法で証明しなさい。』

となっていますので、問題文の通りに証明を進めていきます。

 n=1のときは \displaystyle \left( \frac{3}{2}\right) ^{1}-1=\frac{1}{2}=a_{1}となりますので、成り立っていることがわかります。

 n=kのとき成り立つことを仮定して n=k+1のときを考えると、①の計算により

 \displaystyle a_{k+1}=\left( \frac{3}{2}\right) ^{k+1}-1

ということが導かれますので、 n=k+1のときも正しいことが示せます。

したがって、 \displaystyle a_{n}=\left( \frac{3}{2}\right) ^{n}-1が正しいことが証明できました。

これを使って最後の問題を考えていきます。

 999\lt a_{n}\lt 9999の不等式は、変形すると \displaystyle 1000\lt \left( \frac{3}{2}\right) ^{n}\lt 10000

となります。

この不等式に常用対数を取ると、対数の基本的な計算により

 3\lt n(\log_{10}{3}-\log_{10}{2})\lt 4

となります。 \log_{10}{2}=0.3010,\ \log_{10}{3}=0.4771を代入して計算していくと、不等式は(数値は近似値になりますが)

 17.03\lt n\lt 22.714

となります。

したがって、 999\lt a_{n}\lt 9999を満たす自然数 n

 18,\ 19,\ 20,\ 21,\ 22

となります。

いかがだったでしょうか?

数列と対数関数の知識が必要な問題でした。

対数関数の問題はあまり見かけませんが、今回のように別の単元と融合して出題されることは良くあります。

ですので、指数関数と対数関数の分野もチェックを怠らないようにしておきたいです。

 

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