マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

首都大学東京の問題【2005年前期日程第3問・第4問】

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今週は首都大学東京2005年・2006年の問題です。

今回は2005年前期日程第3問と第4問です。

今回の問題について

難易度は☆☆☆☆です。

三角関数の最大値・最小値の問題と確率の問題です。

難易度表記については以下の記事をご参照ください。

red-red-chopper-mathmatics.hatenablog.com

今回の問題の解説

(1) x=\sin{\theta }+\cos{\theta }とおくと

 x^{2}=1+2\sin{\theta }\cos{\theta }

 x^{3}=\sin^{3}{\theta }+\cos^{3}{\theta }+3\sin{\theta }\cos{\theta }(\sin{\theta }+\cos{\theta })

となりますので、 f(\theta ) xの式で表すと

 \displaystyle f(\theta )=-x^{3}+\frac{3}{2}x^{2}+6x-\frac{3}{2}

となります。 xは置き換えにより得られたものなので、 xのとりうる値の範囲を求めておきます。

 \displaystyle \sin{\theta }+\cos{\theta }=\sqrt{2}\sin{(\theta +\frac{\pi }{4})}と変形できますので、 0\leqq \theta \lt 2\pi のとき、 xのとりうる値の範囲は -\sqrt{2}\leqq x\leqq \sqrt{2}となります。

この範囲内での f(\theta )の最大値と最小値を求めますが、式が xの3次式ですので、導関数を求めて関数の増減を調べます。

 \displaystyle \frac{df}{dx}=-3(x+1)(x-2)となりますので、 f(\theta )の増減は以下のようになります。

 \begin{array}{|c|c|c|c|c|c|}\hline x&-\sqrt{2}&\cdots &-1&\cdots &\sqrt{2}\\ \hline \displaystyle \frac{df}{dx}&&-&0&+&\\ \hline f(\theta )&\displaystyle -4\sqrt{2}+\frac{3}{2}&\searrow &-5&\nearrow &\displaystyle 4\sqrt{2}+\frac{3}{2}\\ \hline \end{array}

この増減表により、 x=-1のとき f(/theta )は最小値 -5をとることがわかりますので、このときの \theta の値を求めます。

 \displaystyle \sin{(\theta +\frac{\pi }{4})}=-1を解くと \displaystyle \theta =\pi ,\ \frac{3}{2}\pi となります。

最大値のほうも同じようにその値をとる \theta の値を求めておきます。

最終的な答えは \displaystyle \theta =\pi ,\ \frac{3}{2}\pi のとき最小値 -5 \displaystyle \theta =\frac{\pi }{4}のとき最大値 \displaystyle 4\sqrt{2}+\frac{3}{2}をとなります。

(2)最終的に期待値の値を求めなければいけないので、すべての場合の確率を求めておく必要があります。

その一例として X=7の場合が問題として設定してあります。

 X=7となる場合は

・2つの組から7を取り出す

・4と1を取り出す

・5と3を取り出す

・6と5を取り出す

の場合が考えられますので、それぞれの場合が起こる確率を求めます。

その確率はそれぞれ \displaystyle \frac{1}{64},\ \frac{2}{64},\ \frac{2}{64},\ \frac{2}{64}でこれらの場合は同時に起こりませんから、和の法則により X=7となる確率は \displaystyle \frac{7}{64}となります。

 k 1から nまでの値をとる自然数とし、 X=kとなる確率を P(k)と置くことにすると、期待値は

 \displaystyle \sum_{k=1}^{n}kP(k)=1\times P(1)+2\times P(2)+\cdots +n\times P(n)

と定義されます。この計算を行えばいいのですが、そのためには P(k)の値がすべて必要になります。

この問題の状況では n=15までが考えられますので、考えられる X=kとなる確率をすべて求めなければなりません。

ここが期待値の問題で大変なところです。

期待値は \displaystyle \frac{135}{16}です。

いかがだったでしょうか?

2問とも計算が大変で時間がかかる問題かと思います。

特に期待値の問題は恐ろしく時間がかかります。

今は期待値は数学Bの統計のところへ移動したので入試問題には出ませんが、次の学習指導要領の改訂で数学Aの項目で復活するそうですので2年後以降の入試問題では出題される可能性があります。

まぁ、本番で出たとしても無理そうなら期待値の計算は思い切って捨てても良いかもしれませんね。他の問題を解く時間が無くなるほうが恐ろしいです。

 

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