マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

2022年共通テスト本試験数学Ⅱ・数学Bの問題

ご訪問ありがとうございます!解いた数学の問題をマーク方式にして公表するブログです!管理人の赤いチョッパーです!よろしくお願いします。

残念ながら共通テストで不正が出てしまったようです。そこまでして点数取りたいもんですかね?ちゃんと勉強と対策をしてればとれるはずなんですがねぇ。情報によると仮面浪人の大学生がやったということですが、退学しろってレベルですね。なめてます。本当に。

ということで、今回は今年の共通テストの本試験で出題された数学Ⅱ・数学Bの問題を見ていこうと思います!

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おい!仮面浪人の不正をした女!表紙見てるか?書いてるだろ?「不正行為に対しては厳正に対処します」ぜひ対処していただきたいと思います。

今回の数学Ⅱ・数学Bの問題

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第1問の前半は図形と方程式からの問題です。

不等式を変形すると

 (x-2)^{2}+(y-5)^{2}\leqq 25

となりますので、この不等式は中心が(2,5)の半径5の円の内部と円周上の点です。

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図を描くとわかりやすくなるかと思いますが、図形 Cは円 (x-2)^{2}+(y-5)^{2}=25です。この円は x軸に接しますので、 y=0はこの円の接線の一つになります。

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太郎さんの求め方は、方程式の実数解の個数と交点の個数が一致することを使います。得られた方程式がxの2次方程式になりますので、この2次方程式が重解をもとうようなkの値が接線の傾きになります。

花子さんの求め方は、直線の傾きとtanの値の関係を使います。点Aと点Qの座標はそれぞれ

 A(-8,0)\ \ Q(2,5)

です。直線の傾きは変化の割合と等しいということは中学のときに習ったかと思いますが、これを使います。xの増加量を \Delta x、yの増加量を \Delta yとすると、変化の割合は \displaystyle \frac{\Delta x}{\Delta y}で求めます。直線AQの場合は \Delta x=2-(-8)=10 \Delta y=5-0=5なので, 直線AQの傾きは \displaystyle \frac{1}{2}になります。x軸と直線のなす角をθとすると、直線の傾きと \tan{\theta }の値が等しいです。t点Qは円Cの中心で、この円はx軸に接することから、求める接線とx軸とのなす角はAQがこの角の二等分線になるので2θになります。

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第1問の後半は指数関数の問題です。

ここは対数関数の取扱いの基本と底の変数変換が使えるかがポイントです。この問題で使う対数関数の性質は

 \displaystyle \log_{a}{b}=\frac{\log_{c}{b}}{\log_{c}{a}}特に \displaystyle \log_{a}{b}=\frac{1}{\log_{b}{a}}

あとは対数関数の底に注意します。底が1より大きければ真数の大小と対数関数の値の大小が一致しますが、底が1より小さければ真数の大小と対数関数の大小関係は逆になります。

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太郎さんの考察が誘導になっています。これを参考にすると、aの値を1つ定めて \log_{a}{b}>\log_{b}{a}をみたすbの値を求めることができます。対数関数の底が1より大きいか1より小さいかで場合分けをして考えます。ここで出てきた結果を使って(4)を考えます。

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第2問は微分積分からの問題です。ここは割と簡単でした。

(1)のグラフの概形はf(x)の導関数を考えます。 f^{\prime }(x)=3x^{2}-6aですが、aの符号に注意して導関数の符号を調べます。

(2)と(3)については、a>0のとき導関数の符号に変化がありますので、f(x)は極値を持ちます。このときは極値を求めておきます。この問題でやるべきことは「3次方程式の解の個数の判別」になります。つまり、次の問題を解けば良いということになります。

aを実数とし、 f(x)=x^{3}-6ax+16とする。

(1)aの符号に場合分けをしてy=f(x)のグラフを描け。

(2)a>0のとき、f(x)=pの解の個数が3個であるようなpの値の範囲をaを用いて表せ。

(3)(1)で描いたグラフから方程式f(x)=0の解の個数とaの関係を導け。

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第2問の後半です。曲線 C_{1}と曲線 C_{2}の交点のx座標は g(x)-h(x)=0の解になります。b>0ですので、αとβの大小関係に注意してこれらの値をbを用いて表します。xの多項式 g(x)-h(x)因数分解が可能ですので、この符号に注意すれば y=g(x)のグラフと y=h(x)のグラフの上下関係がわかるかと思います。グラフの上下関係に注意して積分計算を行えば S-Tまでは行きつけると思いますので、あとは S=Tとなるようなtの値のうちt>bであるものを求めればこの問題はミッションクリアです。

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第3問は確率分布と統計的な推測からの問題です。ここの問題を解いた人っていらっしゃるのでしょうか?少数派な気がします。2次試験や私立の入試は数学Bの出題範囲「ベクトルと数列」がほとんどですもんね。私が大学入試を受けたときからそうなっていました。大学時代に勉強したっきりですね。ここの単元は…。勉強して解説できるようにしたいです。( 一一)

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第4問は数列からの問題です。まずは2ページ目のグラフの意味を理解するために1ページ目の長い文章を読んでいく必要があります。まともに読むと時間がかかりますので、大まかに頭の中でまとめておきます。拾うべき情報は「xとyは何を表しているのか?」「歩行者と自転車の速さ」「歩行者と自転車の動き」です。

・y方向は自宅からの距離

・x方向は時間(分)

・歩行者は1分で1進む

・自転車は1分で2進む

・自転車は2分後に出発して歩行者を追いかける

・自転車が歩行者に追いつくと、両方とも1分停止して、歩行者はそのまま同じ速さで進み、自転車は同じ速さで自宅に戻る

・自転車が自宅に戻ったら、1分停止して再び歩行者を同じ速さで追いかける

こんな感じでまとめておきます。必要な情報はこれだけなので、あとは数列が何を表しているのかを意識しながら解き進めていきます。

この問題は漸化式を立てる問題ですが、まずは「1回目」を考えます。1回目に自転車が出発する時刻は導入文に書いてある通り a_{1}=2です。そこから歩行者を追いかけますが、この時点で歩行者は自宅から2の位置にいます。したがって、 b_{1}=2となります。2分後から自転車が歩行者に追いつく時間をtとすると 2t=2+tが成り立ちます。この方程式を解くと t=2となりますので、自転車が歩行者に追いついた時刻は 2+2=4分後ということになります。このときの自宅からの距離は4ですので、自転車が歩行者に追いついた時の座標は (4,4)ということになります。次に「2回目」を考えてみます。4分後に自転車が歩行者に追いついたので、時刻5分後まで両者は停止します。そのあと歩行者は速さ1で進み、自転車は速さ2で自宅に戻ります。自宅までにかかる時間は \displaystyle \frac{4}{2}=2ですので、7分後に自宅に戻ります。そこから自転車は1分停止して出発しますので、 a_{2}=8ということになります。このとき、歩行者が進んだ距離は、速さ1で進んで1分間停止しましたので b_{2}=8-1=7ということになります。

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前のページに花子さんと太郎さんの会話がありましたが、この会話は読み飛ばしてもこのページにグラフがあるのでこのグラフを使って求めたほうが時間的に節約になります。ここでは最初にやったことと同じように「n回目」と「n+1回目」を考えます。自転車がn回目に出発する時刻は a_{n}、そのときの歩行者の位置を b_{n}とします。自転車が出発してから歩行者に追いつく時間をtとおくと、[2t=b_{n}+t]が成り立ちます。この方程式を解くと t=b_{n}になりますので、n回目に自転車が歩行者に追いつくときの座標は (a_{n}+b_{n},2b_{n})となります。自転車が歩行者に追いつきましたので、ここから両者は1分停止して歩行者は1の速さで進み、自転車は2の速さで自宅に戻ります。ここから自転車が自宅に戻るまでの時間は b_{n}分かかりますので、このときの時刻は a_{n}+b_{n}+1になります。自転車はこの後1分停止して自宅を出発するので、n+1回目の出発する時刻は a_{n}+2b_{n}+2となります。数列 \{ a_{n}\}の定義から a_{n+1}=a_{n}+2b_{n}+2となります。このときの歩行者の位置は、時刻 a_{n}から数えると 2b_{n}+2分経っているので、停止した時間を考えると 2b_{n}+1進んでいます。したがって、 b_{n+1}=3b_{n}+1であることがわかります。これで2つの数列に関する漸化式が立てられました。ここから一般項を求めていきます。ここまで来たらあとは計算で(3)で要請されている数値を求めていきます。

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第5問はベクトルからの問題です。以下の基礎事項を使えば(1)は解けるはずです。

 \displaystyle \vec{a}\cdot \vec{b}=\mid \vec{a}\mid \cdot \mid \vec{b} \mid \cos{\theta }特に \vec{a} \perp \vec{b} \Leftrightarrow \vec{a}\cdot \vec{b}=0

 \overrightarrow{AB}=\overrightarrow{AC}+\overrightarrow{CB}

ABをm:nに内分する点をCとすると \displaystyle \overrightarrow{OC}=\frac{n\overrightarrow{OA}+m\overrightarrow{OB}}{m+n}

この問題がこの先の(2)と(3)のヒントになりますので、必ず解けておきたいです。

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(1)で求めたものを使います。 \angle OCQが垂直なので、 \overrightarrow{OC} \cdot \overrightarrow{CQ}=0…(※)となります。②の式を求めるには、(※)の方程式をkについて解きます。点Qの位置は、直線OP上にありますが、点Qは点Pが決まったら決まりますので、図に描いて点Oを中心に鉛筆を回して点Pとの関係性を見てみると点Qの位置がわかるかと思います。

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最後の問題は \overrightarrow{OR}を求めればすぐに解決される問題でした。私みたいに頭が固いとここに行きつかないかもしれませんね。図を描いて点Rの位置を把握すれば「ツ」まで埋まるかと思います。最後の「テ」「ト」の値は、点Qが点Rの位置に来るときのtの値です。この点も \angle OCQが垂直ですもんね。しかも \mid \overrightarrow{OR} \mid =\sqrt{6}ですもんね。(>_<)

解いてみた感想

そこまで難しい問題は無かったのではないかと思います。平均点は40点前半あたりで落ち着きそうですが、共通テストを受ける受験層を考えるとこのようなものではないでしょうか。学校(高校)によっては推薦で大学が決まっていても共通テストを受けさせられるという話をよく聞きます。こういう人は全くマークしなくても大丈夫ですもんね。結構見落としがちな基礎問題が多いような気がしました。

それでは!またのお越しをお待ちしております!(^^)/