マーク方式の数学の問題を作ってみた。

仕事や趣味で数学の問題を解いています。その解いた問題や他に作った問題をマーク方式の問題にして出題しながら日常をつぶやきます。

3次関数、合成関数と方程式の実数解の個数

 
 
↑こちらで回答した問題です。
ここで質問された問題はこちらです。
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回答する前は少し難しそうだと思いましたので、チャレンジして無理そうならやめようと思いました。
単純に考えれば、合成を繰り返すごとに次数が3倍になるので代数学の基本定理からf_{n}(x)=0の複素数解は3^{n}個になります。
しかし、この問題で要請されていることは実数解の個数です。
少し困りました。というか、話が難しいと感じましたね。
実数解が何個あるんだ?という話になってきます。
3次関数なのでグラフを描いたりして実数解の個数とか調べないといけません。
合成関数も毎回展開して微分して計算してやらなあかんかなぁ。とか思うとやる気が失せてきます。
ここは実数解の個数を調べれば解決ができました。
ここからはとんとん拍子でしたね。
 
どう考えたかって話です。
もちろん最初は実数解の個数を調べました。
そのためには導関数を求めて増減を求めてグラフを描くんですが、それは以下のようになりました。
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まずf_{1}(x)=x^{3}-3xのグラフを調べます。
上の表はその増減表で下はグラフです。
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このグラフはiPadのアプリで書きました。
拾い物ですが、結構便利ですね。
これから重宝しそうです。
このグラフからわかることはf_{1}(x)=aの実数解の個数は-2<a<2のとき3つです。
もちろんf_{1}(x)=0の実数解は3個です。
しかも、このときのxの範囲は-2<x<2です。
要約するとx^{3}-3x=aの実数解が3個のとき、この方程式をみたす実数xの値は-2と2の間にあるということです。
このことに注意してf_{2}(x)の場合とf_{3}(x)の場合を考察します。
 
まず、f_{2}(x)の場合を考えてみます。
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これらの方程式は先ほどのグラフから考えると実数解は3個ずつあるので、f_{2}(x)=0の実数解は全部で9個です。
次にf_{3}(x)の場合を考えてみます。
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最初の方程式は先ほど考えたので実数解は9個です。
残り2つの方程式の実数解の個数を考えてみます。
考え方は全く同じなので、f_{2}(x)=√3のときを考えてみます。
f_{2}(x)の定義から{f_{1}(x)}^{3}-3f_{1}(x)=√3をみたしています。
上のグラフを見るとf_{1}(x)をみたす実数は3個あります。
しかも、注意したように-2<f_{1}(x)<2をみたしているので、グラフからf_{2}(x)=√3をみたすf_{1}(x)の値に対してそれぞれ3個ずつ実数解があります。
したがってf_{3}(x)=√3をみたす実数xは3×3=9個あります。
ということは、f_{3}(x)=0をみたす実数xは3×9=27個あります。
 
ここまでの考えから、次のようなことが予想できるかと思います。
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このことは、f_{2}(x)とf_{3}(x)で考察したときと同じように考えればわかります。
 
 
後日、質問者からコメントをいただきました。
どうやら東大の過去問をアレンジしたものだそうです。
探したらありました。↓
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この問題を一般化した問題ですね。
面白い問題だと思いました。
「ついでにこの問題も解いてみましょう」というコメントもいただいたんですが、問題は?
なんか、挑戦状たたきつけられた感じがして腹が立つんで、次来たら受けてやろうと思います。
 
知恵袋でBAをとった問題のうち面白いと思った問題ががあったらまた更新します。